エピソードS⑮
しばらく皆でワイワイと飲み食いをして日も陰って来た頃
「…そろそろだな」
裕貴が時計をみながらつぶやき
「全員今から飲み物持って屋上に集合!!遅れたやつは罰ゲームな!」
そう言って裕貴はさっさと屋上に向かって行った。
後輩達は頭に??を浮かべて動けないでいた。
「裕貴の考える罰ゲームだから碌なやつじゃないぞ?俺は勘弁だから先にいくな!」
俺は皆を見てニヤリとしながら腕組みをして外に出ることにした。
「ぜーっぜーっ!相変わらず裕貴先輩の無茶振りはこたえるぜ!」
始と誠は息を切らせながら屋上の階段を登っていった。
屋上の扉をする開けるとすみれと涼華、裕貴がいた。
「はーっはーっ、時雨先輩が最後…か?」
安堵の表情を見せながら息を整えて周りをみた。
「まぁ、俺が最後なのはわざとだけどな!」
俺はそう言いながらゆっくりと階段を登って答えた。
「時雨の罰ゲームは後回しにして、ちょうど集まったな」
裕貴がそう言うと同時に…
ヒューーっパンッ!
ヒューーッドーン!
皆の後ろから
大輪の花火が上がった!
すみれや涼華は驚いて花火を見ていた。
俺と裕貴はニヤリとして
「先輩達から内密で受け継がれている。絶好の花火スポットへようこそ!」
「まぁ、今回は織田センの許可を得て公認で入ってるけどな」
うちの高校は実は祭りの花火をごちゃごちゃした人混みに揉まれずゆっくりと見ることができる超隠れスポットで
俺達は学校の先輩にあたる先生に相談して屋上に入れるようにしたのだ。
「お前達が学祭頑張ってくれたし今日も祭りなのに文句言わず部活動を優先してくれたからな。あっ皆には言うなよ!」
裕貴は悪戯そうな笑みを浮かべなから飲み物を飲んでいた。
「先輩ありがとうございます!」
涼華やすみれ達は花火を写真に収めたりワイワイしながら楽しい時間は過ぎていった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます