エピソードS⑪

「さいっあくだ!!」

「これはこれで目立ちますね!!」

「なんでこんな事を…」

「目の毒でしかないですね」

「先輩達似合ってますよ!!」

「そうだろ、そうだろ!やっぱり俺達はこうでなくっちゃ!!」


6者6様の会話が入り乱れてる


学祭の当日

朝早く裕貴に呼び出された俺は

「今日の衣装だ」

と渡された服に着替えてみると

メイド服にだった…

しかも猫耳つき


そういえばやつはドン・キホーテで色々パーティグッズを見ていた気がする


途中で気づき着替えるのを辞めようとした所

ご丁寧に元の服は隠されていた。


「これは女子が来て集客を狙う為に買ったんじゃ…」


と言いかけたとき


「先輩、それはセクハラですか?パワハラですか?」


すみれと涼華の冷たい目線が突き刺さる。


「裕貴、お前を着てるがそれで陸上部のにも行くのか?」

と一抹の不安も覚え聞くと

「もちろん!ボランティア部の宣伝もばっちししておくぜ!!」


とパッツンパツのメイド服の胸をはり裕貴は答えた。

胸元には

『ボランティア部兼任 ひろにゃん♥』

と手作りの名札がつけられていた


「ぷっ…せ、先輩のな、名札はこれです」


と笑いを堪えながら誠に渡された俺の名札には

『ボランティア部メイド長 シグにゃん♥ 精一杯御奉仕いたします。』


と書かれていた。


俺は名札を誠にたたきつけようとしたが


女子二人の目線を感じ


『あー、こいつらが作ったんだな』


と察して仕方なく着けることにした


「俺はただでさえ学校で目立ちすぎて色々目を着けられているんだ…」


ぶつぶつ愚痴りながらも俺が衣装を調整していると


「まぁ今更余計目立とうがあまり変わりはないだろ?『また氷街か』で済むって」


ひろにゃんこと裕貴が猫耳カチューシャを着けながら答えた。


「…くそ、開場まで時間もないし。さっさと開ける準備をしよう。裕貴は後で覚えとけよ」


そういうと俺以外の5人は口を揃えて

「わかりましたメイド長!!」

と笑いながらそれぞれ模擬店の開店の準備を始めた。


地獄共言える1日が始まった…


※作者より


これは実は少し実話が混ざってます(笑)


実際はもっとひどいことしてました



あとエピソード⑨にて冒頭のすみれの名前の所がすずかになってました。

ちゃんと読み返すべきですね…

修正を、しておきましたので違和感はなくなったとおもいまふ。

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