エピソードS②
水島さんの騒動が落ち着いた5月頃…
うちの学校のきちが…いや、悪夢のイベントが始まろうとしていた。
うちの学校ではGW直前に42,195キロのフルマラソンを行う
うちは中高一貫校である。
そう、中学高校関係なく走らされる
今年は中高共に女子が入ってきたのでさすがに距離が短くなるかとおもったが…通常開催だった。
「さぁて、今年も10位以内狙うかね」
と、去年中学3年ながら中高あわせてトップ10に入った、裕貴が意気込んでいた。
「はい、はい頑張れ、俺はゆっくり後ろから行くわ」
俺はやる気のない返答をした。
「今年も先生に怒られながら走るのか?中1にも負けてただろ?」
そう、俺は過去3年学校から1キロ過ぎまではマラソンをしてあとはひたすら歩いてゴールしていた。
そのせいか教師に前日に『今年は走れ』と圧を掛けられていた。
「怒られながら走る?違う、歩くんだよ折角のGW疲れて潰すよりはずっといいだろ?」
と気持ちばかりのストレッチをしながら答えた。
「女子でも嫌々だけど走るみたいな空気なのに頑として歩くのは時雨くらいじゃないか?」
俺とは対照的に入念なストレッチ機能している裕貴がいう。
「運動でかっこつけて女の子にモテたいなんて裕貴みたいな事考えてないからな」
スタートが早朝のために大きなあくびをしながら答えた
「まぁ、時雨はすでに…な」
靴ヒモを結びながらこちらをみて裕貴がニヤリとした
「その事はもう口にするな、水島さんにも迷惑だ」
軽く裕貴の太ももに蹴りをいれてたしなめる
「わかったよ、あ!母さんが『今年も裕ちゃんとしーちゃんに差し入れ用意して途中で待ってる!』ってさ」
裕貴の母さんとは俺が裕貴の家で遊んでいたから仲がいい、差し入れもありがたい
のだが…もう高校なのだから『しーちゃん』は辞めて欲しい…
「会ったらお礼いわなきゃだな、相変わらず伯母さんのおにぎり旨いし」
そういい終えた頃校長の話が終わりいよいよ俺たちがスタートする番になった
「では、高校1年!女子もいるから無理せず、車道を走る場面もあるから事故にはくれぐれも気をつけてスタート!」
さて…きつくてかったるい1日が始まる
※作者より
次回今回のエピソードのヒロインSが登場します。
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