エピソードM.ss②

「氷街さーん!」


放課後、学校の前で声をかけられる


振り向くと舞とついでに憐もいた


「今、私の事ついでって思ったでしょ?」


とまるで心を読んだかのごとく憐はニヤケながら近づいてきた


「んなわけ、二人とも今、終わりだっけ?」


憐のニヤケはとりあえず無視するとして


「終わって憐ちゃんと学食で話してました。氷街さんは今からバイトですよね?」


俺の隣に来て話す。


「っていうか、氷街って下の名前何なの?いつも舞は『氷街さん』って呼んでるけど」


あー、聞かれたくなかったことを…


「あ、私も教えてもらってないです!!そろそろ教えてください!」


と腕に抱きつきながら舞も詰め寄ってくる


「…時雨、下の名前で呼ばれるの苦手だから教えてなかったんだ」


と後ろ髪をかきながら答える


「どうせ苦手って言って、恥ずかしいからでしょ?」


ニヤリとしながら憐が舞に目線を送る


「そうなんですか?…時雨さん?」


いきなり舞が耳元で囁く


瞬間的に顔が真っ赤に沸騰していた。


「あはははは、氷街顔が真っ赤になってる!!」


腹を抱えながら憐は指を指していた


「うーるさーい!だから苦手なんだよ…」


拗ねたように俺は呟いた


「ごめんなさい、でも照れた姿可愛いですよ」


ウインクしながら舞は答えた。


「…っ、バイト行ってくる」


誤魔化せていない誤魔化しで俺は二人にそれだけ告げてバイトに、向かった。


「いってらっしゃい!あとで迎えに行きますね!」


その声に後ろ手で答えて歩いていった。


バイト先までに赤みが消えたらいいなと思いながら


※作者より

氷街の名前が決まりました。

氷街時雨です。


何個か候補があったんですが

しっくり着たのがこれでした。


次回よりエピソードSが始まります。


多分


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