エピソードM.ss①
※本編の大筋とは離れた、ちょっとした話をかいていきます。
ショートストーリーってよりサイドストーリーに近いかとおもいます。
甘口になる…のかなぁ
あ、性的内容も少し含まれます。
「街さん…氷街さん起きて下さい。遅刻しますよ」
甘い声にふと目を覚ます。
そこには申し訳程度に毛布を羽織っている
ほぼ裸の女性がいた
「ん…舞、もう10分…」
寝ぼけた声で俺は答えた
「駄目ですよ、今日は憐ちゃんと昼御飯の予定なんですから」
「今日は2限からだからゆっくり起きたら間に合うでしょ…」
「もうあと30分で2限始まりますよ?私もさっき起きてバタバタ準備しなきゃ」
と、軽く寝ぼけた俺を躱して舞は準備をし始めた。
その言葉に一気に目が覚めてベッドから飛び起きた
「え?マジか、寝すぎたわ」
俺は洗面台に向かって顔を洗い目を覚まそうとした。
そこには2つ並んだ歯ブラシがならんでいた。
「でも、氷街さんのお母さんにはびっくりしました。初対面なのに『こんな馬鹿息子に彼女が出来るなんて!戻って来るのは月に一回でいいから、あと避妊はする事』ですって」
と髪を整えながら舞はこちらに話しかけた。
「全く息子をなんだとおもってるんだか、でも舞は良かったのか?なし崩しみたいな感じでこうなって俺らまだ1年だし…」
今、俺は舞の家に居る
最初は週末にお泊まりする形だったが学校終わっても一緒に居ることやバイト、学校が舞の家に近い事や冬休みが始まり自然と長期間泊まる事が多くなり
親バレからの呼び出し、その日の内に荷物を取りにいって本格的に同棲する事になった。
「え?嬉しいですよ?帰って氷街さんが居たら『ただいま』って言えますし、氷街さんが帰って来たら『お帰りなさい』って言えるんで」
学校行きのいつもの服装に着替えた舞は微笑んで答えた。
「そうだな、いつでも憐が側に感じれるしな」
そういいながら頬を撫でた
「んっ、氷街さんが言うと…ちょっと…エッチな聞こえ方がします…」
耳を赤くしながら舞は答えた。
「んなこと…無いわけじゃないけど、そういう意味で言ったわけじゃないつもりだから」
少し焦りつつ答えた。
「わかってますよ。でも…私も嫌じゃないですけどね」
少し悪戯っぽく舞は答えた。
「準備完了!舞も出来てるみたいだし行こうかね」
肩掛けのメッセンジャーバックを手に取り玄関に向かった。
「氷街さん、いつもの忘れてますよ」
追いかけてきた舞がそう言うと顔をこちらに向ける
「そうだったな、いってきます。…チュッ」
「私も、いってきます。…チュッ」
いつの間にか決まった俺たちのルール『いってきますとただいまのキス』
一緒に出て同じ所に向かうのにと最初は思っていたが自然とそうするようになっていた。
舞曰く
「憐ちゃんが『あんたら最近糖分が多すぎるから胸焼けが酷いしあんたらの糖分だけで太る』って言うんですよ。だから糖分のオンオフスイッチです」
とのこと。
そういいつつ実際は新婚夫婦っぽい事がしたいだけに思える
カチャリ
部屋に鍵を掛けて、手を繋いで学校に向かう事にした。
「今日バイトでしたよね?終わる位に迎えに行きますね。」
そういってこちらを見た舞の胸の羽根のペンダントがキラリと光った。
「おはよー。御二人さん!今日も夫婦で登校ですか?」
前を向くと校門のところに憐がいた
「おはよー、憐ちゃん!」
笑顔で舞が答えた。
そうやって俺たちの1日が始まる。
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