エピソードM⑫

『そんな、気にしなくて良いのに…憐ちゃんと話してみます。』


と舞から


そしてその日の授業の終わり際


『ほほぅ、いい心掛けじゃん^^なら、 来週の水曜にバイト休みとりなよ、あと今日暇なら買い物付き合え』


と、来たので


『水曜ね了解、買い物? 構わないが彼氏とか舞の方がいい んじゃないの?』


と返したら今度は即座に


『彼氏はバイト~舞には内緒ってことで』


ときた憐が何かを企んでいるのは予想ついたがとりあえず俺は行く事にした


「アクセサリーなんて俺と見てもしょうがないだろ」


と小物屋の中で俺は愚痴っていた


「まぁいいんじゃないの、 最近舞とはどうなの? 舞に聞いてもあんまり教えてくれなくてさ」


と、星やハートのついたネックレスを眺めて憐は唐突に聞いてきた


「それが狙いか... まぁ、 毎日他愛のないメールとか電話とか、あの後偶然一回学校で会ってお茶したくらいかな」


「ふぅん、案外マメだね…んであんたは舞の事どうなの?」


と核心をつくような事を聞いてきた。


「…嫌いじゃない... ただ付き合うとか考えてない」


と答えた。


それは嘘や誤魔化した言葉じゃなくて本音だった


「なんで?いいと思うけどなぁ~」


お互いに目を合わせるでもなく、 別々の物を見ながらの会話だった


「基本的に単独行動が好きだから振り回したくないってのと、相手の気持ち考えないで好きとか嫌いとかいって乱すのが好きじゃない、舞ちゃんだって優しい娘だから、善意で色々してくれてるだけだと思うし」


「ふぅん、でもさ人って一人一人違うでしょ? 前に何があ ったか知らないけど、 最近の舞はすごく楽しそうだよ? 前みたいにあまり落ち込まなくなったしちゃんと物事言うようにもなったし」


「だからって好意が受け取られるかは解らないだろ、 好きって言って舞ちゃんを困らしたくないし」


と、羽のついたネックレスを見て舞に似合うかなとか考えながら答えた


「そんなの言ってみなけりゃ解んないしそれに何だかんだでそれ舞に似合うかな?とか考えていたんでしょ?前やその前の時も何があったか知らないし、聞かないけどさ、今の舞より弱気にみえるよ?」


と、図星を突かれて答えに困ってしまった


そうしてるいるうちに憐は買い物をすませたらしくバイトの時間もあったので現地解散という形になった


それから数日、 憐に言われたことが頭を悩ませながら約束の水曜となった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る