エピソードM⑩
その日のバイトも終わり憐と合流して近くの居酒屋へ
「舞ちゃんから連絡きたか?」
とビールを飲みながら憐に聞いた
「うん、 迷惑かけてごめん。もう、 大丈夫だよって」
憐も自分のチューハイを飲みながら答えた
「そか、別に迷惑かかってない。だから、ごめんよりありがとう位の方がいい」
と俺が言うと
「んで、何があったの?」
と、隣が聞いてきたので少し驚いて
「聞いてないのか?」
と答えた
「うん、ありがとう。大丈夫だよって答えるばっかり、時に あんたその怪我どうした?」
腕の包帯を見ながら聞いてきた
「階段でこけた」
と、思わず嘘をついた
「プッ!ダッサ~まぁ舞も無事でよかったよ、 まさかあんたが見つけるとはね…紹介して正解だね」
と笑いながら憐は唐揚げを食べていた
「まぁ... 見つけれたのは偶然だよ、お陰様で風邪気味だ」
と、枝豆を頬張りビールで流し込んだ
「体調悪いなら気を付けなよ? 季節の変わり目は引きやすいらしいし。あ!馬鹿はひかないんだっけ?」
「あぁ、帰ったら寝る、それと馬鹿は余計だ」
と会話も減ってきたのでお互いに帰ることにした
「38.5℃か…」
次の日、俺は風邪を本格的にひいてしまったようで一人布団に潜っていた
昨日の事もあり憐にメールすると
『バーカ!ゆっくり休め』
とだけ返事がきた
舞にメールしようかと思ったがあまりにも体調が悪く途中で 寝てしまった。
チャイムの音に目が覚めたのは13時を回ったころだった。
ダルい身体を動かして覗き穴から覗くと舞と憐がいた
ビックリして扉を開けると憐が
「よう、死に損ない見舞いにきたぞ!」
「大丈夫ですか? 私のせいですか?」
とオロオロしながら言った
とりあえず部屋にあげてマスクをしてから俺は
「学校は? なぜうちを知ってる?」
と消えそうな声で聞いた
すると憐が
「天気が良かったから自主休講だよ、 場所は先生から聞いた。あんた友達居ないから住所調べるの苦労したよ。とりあえず生きてるみたいで残念... 安心したよ」
とあっけらかんと答えた
「憐ちゃん、 そんなこといっちゃだめだよ、何か水分と栄養とりましたか?」
と額の俺のタオルを代えながら舞は憐をたしなめた
「はいはい、言うねぇ~、一昨日何があったんだか」
と、ニヤニヤしながら話す憐をごまかすように
「ありがとう一応どちらも軽くはとったよ」
と俺は答えた
少し舞と隣と話しているうちに眠気がきたらしく俺は寝てしまった。
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