エピソードM⑨

一通り話を聞いた俺はおもむろに立ち上がると


「舞ちゃんは舞ちゃんで、いいとこあるし憐になる必要ないだろ? 少し位不器用でもそうやって解ってて努力してるんならいいじゃん。それになんかあるなら連絡とれるんだからちゃんと相談しなよ、 解決できなくても、 一緒に悩むくらいなら出来るぞ、それに消えたいとか言うな! ましてや死にたいなんて...」


俺は近くにあったガラスの破片を拾って自分で自分の腕を何ヵ所か切りつけ傷つけた 。


俺の腕から滴り落ちる血液をみた舞はビックリして


「何してるんですか!? そんなことしたらだめですよ!!」


と、一層涙を流しながら血が流れてる俺の腕をつかんだ


「そうなるでしょ? 誰かが傷つくと他の誰かが悲しむんだよ。 それは舞ちゃんもそう、俺は見たくないよ、そんなの」

と流れてる血を気にせずに答えた


「誰にでも、得手不得手はあるから大丈夫だって」


「はい...」


舞は答えた


「とりあえず、帰ろうか、 風邪ひくよ」


と傷口を水ですすいだあと手を差し伸べて二人は帰る事に した


帰り道お互いに会話はなく、 ただゆっくりと夜道を歩いて いた


舞の家が近づいたころ舞は


「今日は本当にごめんなさい、ご迷惑かけました」


そう言ってきたので俺は


「俺よりも心配している憐にはちゃんと連絡してあやまること、あと今度からはちゃんと色々言えるように俺で良け れば協力するから愚痴でもなんでもいいから話しなよ」


と答えた


「わかりました、 ありがとうございます」


と舞が礼を言った直後、 俺は舞の頭を撫でながら


「大丈夫、 舞ちゃんならできるよ」


と言った


すると、舞は泣きはじめた


しばらくして泣き止むと


「そろそろ帰りますね、 憐ちゃんにはすぐ連絡しますそれじゃ…お休みなさい」


と家の玄関に向かって行った


それを見送ったあと


『舞ちゃんは、ちゃんと見つけて家に帰した、連絡行くと思うあまり叱るなよ』


とだけメールして帰宅した


次の日、隣から


『飯行こう』


とメールがきたので

『21時過ぎからなら』か


と返したするとすぐに


『うん、わかった』


と、返事がきた

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