エピソードM⑦

帰ってみると舞からすごく丁寧な感謝のメールが届いてい た


俺はそれに返信し終えた頃


電話がなった、憐からだった。


「やっほ、 舞とのお祭りどうだった?」


と、第一声がそれだった


「憐、お前…俺達をハメただろ?」


と、かるく怒った風で答えた


「えっバレた?おかしいなぁ~ 氷街にはなんも解んないようにしたつもりなのに」


と笑いながら憐は答えた


「舞ちゃんの会話を聞けばどう考えてもお前が一肌脱いだ感 がまるだしなんだよ」


呆れながら俺は答えた


「やっぱり舞からバレたか~、あんた舞に変なことしてないでしょうね?」


ニヤニヤしているのが手に取るように解るような答えだった


「しねぇよ、 普通に祭り行っただけだ」


「手を繋いで? 舞から聞いたよ〜」


「なっ… まぁはぐれたりしたら舞ちゃん迷子になりそうだしな」


俺はそんなこと迄話していたのかと動揺して答えた。


「舞すごく喜んでたよ、 最初はすごく緊張したけど楽しかったって」


「そっか... そりゃ良かった」


何処かでその言葉に先程のメールが社交辞令じゃないことに少しホッとしている自分がいた


「あんたも楽しかったんでしょ、良かったじゃん、 また、遊ぶみたいだし」


「ちょっとまて憐、 どこまで舞ちゃんから聞き出したん だ?」


「大体かなぁ、意外に紳士な所あったり~射的にむきになったり~、あっ!あと花火の時に舞ばかりみてたり」


「えっ、バレてたのか!」


俺は背筋がヒヤリとした


「まじ? 最後のは嘘のつもりだったのに」


憐は大笑いしながら答えた


「おまっ、またはめやがったなぁ」


「まぁ舞かわいいしね~いい子でしょ?」


「まぁ、な」


と答えをはぐらかす様に答えた。


「泣かせたら承知しないからね、 それじゃバーイ」

と、一方的に電話を切られた


それからは学校とバイトの日々に舞とのメールが日課になっていた


今日学校でこんなことがあっただのとりとめのないものばかりだった。


俺にとってはちょうどいい距離…


そう、踏み込まず、踏み込まれずの距離だった


ある冬が近づいてきた秋の日学校から帰ると憐から何度も電話がきていた


あわててかけなおすと、


「遅い! 舞が朝から連絡とれなくて学校にも来てないのあんたなんか知らない?」


と、捲し立てるように聞いてきたので


「わかんない、昨日は普通にメールしてたけど...」


「とりあえず今、探してるからあんたも探していたら連絡して」


と、電話が切れた


とりあえず舞に電話して見たが電源が切れてるみたいだった

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