エピソードM②

さすがの俺もまさか?!と思い


「はあっ?いつ? どんな奴?」


と憐に問いただした。


「んとね、 二日前に同じサークルの先輩から告白されちゃった、で一応考えて、 昨日OKしたんだ」


「そっか良かったじゃないか、 あと賭けの奢りいらないからな」


「えっ?なんで?」


「もともと、やる気なかったし」


「駄目だよ、 幸せはおすそ分けしないと、 んじゃ明日の6時に駅前で待ち合わせね、 それじゃバイトだから」


と一方的に予定を入れられた。


あくる日……


俺は待たされていた


「6時半… 帰るか」


とそこに


「ごめんお待たせ、 彼氏と話してたら長引いちゃって」


と急ぎ足で憐がやってきた。

バイト帰りなのか髪は後ろで結んで

あの韓国人アーティストが歌ってる曲のようなタイトなデニムにTシャツといったラフな格好


「遅いから帰るとこだった」


「ごめんごめん」


と見るからに平謝りをする憐。


「そっちから呼び出しといて遅刻はないぞ、 どうせ飯って 言ってものろけを聞かされるのが落ちだろ?」


と訝しげに憐を見る。


「そんなことないよ? 飲み会の時にはあんまり話してなか ったから少し話もしたかったし」


と笑いながら憐は答える。


「わかったよ…ちゃんと彼氏には言って来たんだろうな?」


「うん! 友達とご飯行ってくるって、 んじゃ行こうか」


と、どこにでもあるようなファミレスに入った。

一通り注文し終えるといきなり憐が


「氷街ってさ私の事、嫌いでしょ?」


図星をつかれて俺は飲み物を吹き出しそうになった。

正直グイグイ人の領域に踏み込んでくる人間は嫌いだった。


「やっぱりかぁそんな感じはしてたの」


とニヤニヤしながら憐をこちらを見ていた。


「わかってたんなら、 構わなけりゃいいだろ」


と気まずさを感じそっぽを向きながら言葉を返す


「ん?私は一緒に飲んだ人とか遊んだ人とはみんな

くなりたいの」


と無邪気に答えた。

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