第6話 ミーティング

ギルドに戻ってきて早速全員で円卓を囲んだ。

「世界の状況も理解できた。あとは俺たちがどう動くかだ。」

そう口火を切るとアルファが口を開いた。

「とりあえず村に行く人決めない?」

「確かに、それは最重要だわな。」

筋骨隆々の男がそう返してきた。

「そうだなガンマ、まずはそれを決めてそのほかのメンツでできることを決めよう。」

「それでしたら私が行きましょう。」

眼鏡をかけた好青年の男がそう提案してきた。

「それならデルタ、お前なら安心だ。あの村の警護と食産部門の手助けを任せる。」

「了解いたしました。」

デルタと呼ばれた男は敬礼した。

「さて、いよいよ俺たちの方針を決めよう。」

「【ラグナロク】だと俺たちは影だった。ならここでは表立って暴れるのもいいんじゃない?」

「そうは言うがな、この世界の実力もわかってないのに軽率に動くわけにはいかないだろ。なぁ、ギルマス。」

「俺が対峙した執政官は20半ばってところだな、もしかしたらこの世界の平均はそこまで高くないかもしれない。」

「なら、一回調査してみるのがいいんじゃないか?」

「そうだね、法国はいざって時でいいだろうから次に脅威になりそうな帝国の戦力を見てみたい。ミュー。」

「なんでしょうか?ギルマス。」

「とりあえず帝国に潜入して帝国軍と帝国の実力者に関する情報を集めて適宜報告してくれ。」

「了解しました。もし可能でしたらこのギルドの従者を一人連れて行ってもよろしいでしょうか?」

「なら、アリエルを連れて行くといい。彼女は偵察スキルも持ってるからな。」

「かしこまりました。すぐさま準備し帝国に向かいます。」

「ミュー、これは世界地図だ。このギルドの場所は×印で書いてあるからそれを目印にして行くといい。」

「了解いたしました。」

そう言うとミューは部屋を出て行った。さて、ここまで決まればだ。通信魔法を起動させギルド全体に伝わるように声を張り上げた。

「ギルマスであるクリエ・オルト・リースの名のもとに宣言する。これよりわがギルドは世界の影より脱し表世界で暴れることを今後の方針とする!これはわがギルドに所属する100人すべてに適応されるものである!」

「「「了解いたしました!!!」」」

さぁ、世界に我々の名を轟かせよう!

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