第4話 【じゃんけん】

少女「じゃーんけーん、ぽん!」グー


ロボ「……」パー


少女「んがー! 勝てない!」


ロボ「これでも反射神経は人間の数倍デスので」


少女「くそー、悔しい!」


少女「…………………………」


少女「じゃんけんぽんっ!!」チョキ


ロボ「……」グー


少女「んがー!」


ロボ「不意打ちにも対応しマス」




少女「あ、そうだ、大阪じゃんけんしよ、大阪じゃんけん」


ロボ「はい?」


少女「負けたら勝ちね! はい! じゃんけんぽんっ!!」パー


ロボ「!」チョキ


少女「はいわたしの勝ちー! やったー!」


ロボ「ワタシが勝ったから、ご主人の勝ち、ということデスか」


少女「そうそう! 不本意だけどこれでわたしの勝ち!」




ロボ「しかしご主人が勝った、ということは、必然的にワタシの負けデスね」


少女「ええ、そうね」


ロボ「ということは、ワタシの勝ちということでは?」


少女「!?」


ロボ「しかしそうなると、今度はご主人が負けなので、またご主人が勝ちということに……」


少女「やめてやめて、わけわかんなくなるから!」


ロボ「ワタシたちは永久に勝ち負けが行ったり来たりし続けるのでは?」


少女「そんなややこしいルールじゃないから!」




ロボ「やはりじゃんけんは普通のルールが一番わかりやすくていいデスね」


少女「……そうね」


ロボ「ではあらためて」


少女「……」


少女「じゃん、けん、ぽんっ!」グー


ロボ「……」パー


少女「……」


ロボ「では次の休憩地点まで荷物をお持ちクダサイ」


少女「……わかったわよー!! くそー!!」


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