第3話
楽しかった修学旅行も終わり
就職組、進学組と分かれた。
美月は迷ったが進学する事にした。
まだ部活も続けていた。
土曜日に、なると先生達が迎えに
来る。
美月は修学旅行の、お土産を渡した。
凉さんにも渡した。
そんな、ある日凉さんが
[美月ちゃん今度、試合が有るんだけど
応援に来て!]
と言われたので
[じゃあ、みんなで行きます。]
[いや、美月ちゃんだけで、いいよ!]
[えっ!場所は?]
そして場所を教えてもらい当日
美月は、こっそり応援に行った。
2階なので先輩達には見付からないと
思っていた。
すると美香先輩と小百合先輩が
こっちを見て話をしている。
[あれって美月だよね?どうして、
ここに?]
[私、言って無いよ、なんで知って
るんだろう?]
試合が始まった。
(やっぱり凉さん上手いな~
格好いいな~)
試合は無事、勝利をおさめた。
試合が終わって、そーっと帰ろうと
する美月、すると凉さんがやって
来た。
[来てくれてたんだ!どうだった?
俺?]
[格好良かったです。スパイクが
凄いですね!]
[やったぜ~サンキュー]
[あっ!そうだ、これ!]
と言って美月はスポーツドリンクを
凉さんに渡した。
でも汗をかいてるのに凉さんは、
飲もうと、しない。
[飲まないんですか?嫌いでした?]
[いや、美月ちゃんが、くれたから
とっておく!帰り送るよ!]
[いいです!先輩達に見付かると
大変なんで!]
[大丈夫、大丈夫、直ぐ用意するから
待ってて!]
更衣室
[悪い!みんな、俺、今日ちょっと先に
帰るわ!]
[凉、どうした?]
[うん、ちょっと用事!悪い!]
そして更衣室を出ると美香と小百合が
待っていた。
[凉さん、ひょっとしたら美月呼んだの
凉さん?]
[う、うん!]
[どうして、美月だけ?]
[俺、美月ちゃんの事、気になるんだ!]
[でも凉さん、美月まだ高校生ですよ!
わかってますよね!]
[うん、それは、ちゃんと分かってる
じゃあ美月ちゃん待たせてるから!]
そう言って凉は行ってしまった。
それからの凉は美月の事を隠す事も
せずアタックをし続ける。
[凉さん本気なんですか?美月は
私達の後輩ですよ!泣かす様な事
したら許しませんからね!]
と美香と小百合が凉に詰め寄る。
[うん、本気だから大切にするよ!
と言ってもまだ、ちゃんと告白して
ないし、美月ちゃんが何て言うか?]
凉はちゃんと告白する事に決めた。
土曜日、練習が終わると凉が
[美月ちゃん、今日俺が送って行くよ!]
美月は先輩達の方を見た。
先輩達は、手で行け行けと、している。
[はい。]
美月は凉の車に乗った。
しばらく走って、コンビニで凉が
飲み物を買って来た。
[はい、美月ちゃん。]
[ありがとうございます。]
[美月ちゃん、俺、いや、神田凉と
付き合ってください。]
[こちらこそ、よろしくお願いします。]
こうして美月と凉の交際はスタート
した。
美月は、この事を美咲、真由、貴子に
告げた。
[干物女に、やっと彼氏が出来たか!]
[だから、私は干物女じゃ無いってば!]
[でも星矢は、どうする?]
[う~ん、付き合ってる訳でも無いし。]
[でも星矢、知ったら泣くよ!]
[本当だ、絶対泣くね!]
美月は胸が痛かった。
[美月、星矢には美月から、ちゃんと
言うべきだよ!]
[そうだよ!他から聞いたら星矢
もっと辛いと思うよ!]
[でも言えないよ。]
[駄目だよ、あんなに美月の事を
思ってくれる星矢だからこそ
美月が、ちゃんと言わないと!]
[うん。]
(言いにくいな、でも言わないと!)
[星矢!]
[どうした?]
顔を見ると思わず言葉を飲み込む美月。
でも勇気を出して
[あのね、私、彼氏が出来たんだ。]
[何で?前に言ってたバレー教えてる
人か?]
[うん。]
星矢は考え込んで口を開いた。
[出来た物は、しょうがない、でも
俺は美月の事をずーっと好きだから
それだけは忘れるなよ!]
[ありがとう。]
美月は星矢の優しさに感謝した。
その後、美月と凉は受験勉強の
邪魔にならなあ様にデートをした。
凉の車で色々な所に遊びに行った。
美月は幸せだった。
でも凉は友達や周りから
[お前、彼女、高校生なんだろう?
駄目だよ、それは!]
[高校生って、まだ子供じゃん!]
等、色々言われていた。
[俺が好きなんだから良いだろ!]
(でも世間的には良くないよな!)
考える凉。
(そんなに高校生だったら駄目
なのかな?普通に交際してるだけ
なのに美月ちゃんも周りに何か
言われてるかな?)
思い悩む毎日を過ごしていた。
凉は務め先の信頼している先輩に
相談した。
[う~ん、そうだな、やっぱり高校生
だと、みんなにも親にも言いにくい
だろう?年齢差は社会に出れば
いくらでも居る位しか離れて無いけど
高校生って言うのが大きいな!]
[凉、お前なら普通の交際、いくらでも
出来るだろう?]
(やっぱり、みんなと答えは一緒だ。)
(別れる、べきなんだろうな?)
何時ものデートの帰りに凉が
[美月ちゃん、今日で会うのはやめよう!]
[どうしたんですか?]
[やっぱり美月ちゃん高校生だから
高校生を連れ回すのは社会人として
良くないと思ってしまって俺から
言い出したのに、ごめん!]
[最初から高校生って分かってた
じゃ無いですか?]
[ごめん。]
そう言って凉の車は走って行った。
意識が、遠くなる美月だった。
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