第24話 この人はいい人!
この領の現状、そして私が今できること。
それらを総合的に考えるとやはりやるしかないのか まあ、もともとやろうと思っていたことだしな。
私は腹を括った。
私はレオシュ様に向き直り、改めてお願いをする。
そして頭を下げる。
レオシュ様が何か言いたそうだったが、何言われても肉をゲットしに行くけどな!
「では! 行ってまいります!」
「シャーナ! 待ちなさい!! 一人で行くなんて危険すぎるよ!」
「レオシュ様。大丈夫ですよ。アンドリューもいるし。あ、そういえば護衛をつけてくれたんですよね? まだ姿を見てないですけど」
「あ、ああ。そうか、精霊も一緒ならまあ。だけど、護衛は連れて行ってくれ。後ほど君の部屋にあいさつに向かわせる。それから」
レオシュ様は執務室の金庫から何かを取り出した。
ん? なんです? これ
かわいい
ポーチか?
「??」
「これはね、 マジックバッグ【空間収納】だよ」
サラっといいやがった!!
なんですとおおおおお!!!
「え? それ、すごい貴重品じゃないですか? いいんですか? そんなもの使わせていただいて」
「ああ、問題ないよ。君にはこれから領内の問題を解決してもらわなければならない。そのためにはこれが必要だ。それに、シャーナなら悪用したりはしないと信じているからね」
いやいやいやいや 信頼され過ぎでしょ!?
でも、ありがたくお借りしましょう。
マジックバッグは空間魔法が付与されていて、見た目以上の量の荷物が入るらしい。
ちなみに容量はバッグによってそれぞれだそうだ。
このバッグはどれくらい入るんだろう?
レオシュ様に聞いてみると、荷馬車1台分ほどだそうだ。
ほど?
何言ってんだ領主?
すげえことだぞ、それ。
本を持ち歩きたくて容量の小さなマジックバッグを買おうと貯金したが全く足りる気配すらなかったんだぞ
荷馬車1台!!
どれほどの本を詰め込めるのか!!
いかん
食い気味にレオシュ様に近づいちゃった
ちょっと引きつられた顔をされ、貸すだけだからねと念を押された。
自重せねば
しかしこれで本を持って移動できる!
持てるだけ持って行こう。
話し終えると、自室で準備をしておくよう言われ、戻ることにする。
部屋で待っていると
コンコンコン
扉がノックされる
お、来たな護衛!
ってあなたでしたか
セアラさん!!
「この度、シャーナ様の護衛を務めることになりました。改めて、セアラ・ターノスと申します。よろしくお願いします! シャーナ様、アンドリュー様」
よかったあ!
知ってる人で
しかもこの人はいい人!
お菓子くれる人だもんね!
「うん。よろしくね、聞いてるかもだけど、今日は肉を獲りに行こうと思ってるの、お願いね、セアラ」
いざ!
肉ゲットへ!!
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