第2話 戴冠と重圧
書類の山を崩しにかかった私たちは、執務開始から一時間半でどうにかその山を崩すことに成功し、後残すところ二枚の書類になっていた。後は二枚とも私のサインを書き込むだけと万年筆を持とうとした時、執務室の扉が開いた。そこには、決済箱を持ったもう一人の王太子付き専属秘書官が立っていた。名前は、カヒル・フォン・デミーブ。年齢は、35歳。特徴としては、ものすごく神経質そうな顔と背丈が高いことである。ちなみに、妻子持ちである。
「殿下、申し訳ありません。儀典局から急ぎ裁可をしてほしいとの書類がまいりましたが。いかがいたしましょう?」
「儀典局からだと、先ほど裁可をして、陛下に奏上するためホルヘイを向かわせたが。」
私は、再び儀典局から届いた決済箱をカヒルから受け取ると、中身を確認するために箱を開けた。するとそこには、戴冠式の出席者リストが入っていたのである。私は、慌てて中身を確認すると、なんと先ほど裁可したリストと違うところが散見されたのである。私は、直ちに陛下に書類の奏上に向かっている、ホルヘイを呼び戻すよう、別の秘書官に命じた。
「直ちに、ホルヘイを呼び戻せ。陛下の秘書官長の部屋にはまだ着いていないはずだ。」
「はっ、直ちに。」
命じられた若手の秘書官は、ホルヘイの後を追って部屋を出た。そして私は、カヒルに儀典局局長を呼び出す様指示を出した。
「カヒル、直ちにオーグレン儀典局局長を、呼びに行ってくれ、どういうことなのか聞きたい。」
「はっ。」
カヒルが指示を受けて部屋から出ようとしている時、執務室の扉が開きホルヘイが決済済み箱を持って戻ってきた。
「殿下、直ちに戻れとのことでしたが、どうされたのでしょうか?」
「すまない、ホルヘイ。先ほど箱に入れた、出席者リストを出してくれ。」
「はっ、直ちに。」
ホルヘイは、そう言って決済済み箱に掛けていた鍵を外すと、出席者リストを探し出し、私に渡してきた。
「こちらです、殿下。」
私は、リストを受け取ると先ほど儀典局から届いたリストとの照合を開始した。照合をしていくと、何人かの国内の貴族の名前がなかったり、来るはずのない遠方の国の王族の名前が入っていたりと、最初に裁可した出席者リストは非常にお粗末なものであった。そして、先ほど儀典局から届いたリストにはこれらの箇所が修正されきちんとしたリストに仕上がっていた。なぜこのような事になったのかを考えていると、扉がノックされた。
「殿下、カヒルでございます。儀典局局長オーグレイ卿をお連れいたしました。」
「そうか、入ってくれ。」
私は、入室を促すと、カヒルと共に額に脂汗を滲ませ、顔が真っ青になっている少し痩せた老年の男性が入ってきた。
「失礼いたします、殿下。儀典局局長オーグレイにございます。」
「あぁ、局長。よく来てくれた。」
局長は、私の前に来るといきなり土下座をしてきた。
「申し訳ありません、殿下。全ては、このオーグレイの不徳の致すところでございます。責めは私が、負いますゆえ、何卒、部下たちをお許しくださります様、お願い申し上げ奉ります。」
そう言い切ったオーグレイ局長は、そのまま一言も発することなく土下座をし続けた。しかしこのままでは、なぜそのようになってしまったのかの解明ができない。私は、土下座をしている局長に近づき、彼を立たせることにした。
「オーグレイ卿、そのままでは、話ができないし進まない、とりあえず、立ってくれ。」
「しかし。」
「くどい、これは命令だ。」
「はっ。」
私は、オーグレイ局長に土下座をやめさせ、立たせることに成功した。そして、なぜこのような事が起こったのかを説明させた。
オーグレイ局長の説明によると、儀典局に勤めている平民の局員が、このリストを作成していた。今回の式典で、各国の接遇を担当する外務省と貴族を監督統制する枢密院貴族局から出席をするそれぞれのリストをもらい席順などを考慮し作成していった。作成し終えたリストをその局員は、上司に提出した。今回の問題は、この上司によって起こされたのである。その上司は、上がってきたリストを勝手に書き換えたのである。自分には、その力があると言って。そして書き換えられたリストが、あれよあれよという間に上に上がって行き、私のところにまでやってきたのである。
しかし、作成をした局員がそのコピーを取っており、上司から、提出したそのリストのコピーをもらい確認をしていると名前が抜けていたり、加えられたりしているのを確認。それを、その上司に報告すると「私は、知らない。」、「お前がやったのでは?」と言われたので、局長のところに、改竄される前のリストと改竄後のリスト、外務省と貴族局から貰ったリストを携えて報告に来たことにより、改竄が発覚したのであった。改竄された原本は、私の手元にあり修正が間に合わない、そこで改竄される前のリストのコピーを正式なものに直し、局長が改めて裁可をし、私の元に提出されたとのことであった。
私は、それを聞き安堵と共に局長とその局員の働きに深い感銘を受けたのである。
「ありがとう、局長。事態を把握することができた。感謝している。」
「恐悦の極でございます。」
「その局員にも、何か褒美を取らせねばな、だがまずは、私が感謝していたと、伝えてくれ。」
「ハハァ―、かしこまりました。」
そう言って、オーグレイ局長は執務室を辞していった。
それが終わり、私は残った書類にサインを入れ裁可をし、先ほどのリストと共に決済済みの箱に入れ鍵を掛けホルヘイに陛下に奏上するように伝えた。
「では、行ってまいります。」
ホルヘイが執務室を出るのを見届けると、私は、机の上に置いているマグカップを取ると、中身を飲み干して、席を立った。そして、執務室を出て東宮に戻り着替えを済ませ、妃たちを伴い、母上と兄夫妻との昼食に向かった。
昼食は、和やかな内に幕が下ろされた。私も、久しぶりに家族との団欒を楽しんだ。
「フフフ。アラン、顔に出ていた険しい表情が消えたわ。」
母上が、食事を終えて部屋を後にしようとしていた私に対して、そんな事を言って来た。母上は、朝にあったとき私の顔が少し剣を宿していると見抜いて、今日の昼食会を開催してくれたようだ。家族と共に過ごせば、私に宿っている剣は取れ良い顔になると踏んでいたのであろう。我が母ながら、末恐ろしいことこの上ない。
午後一時四十五分 王国貴族会議議事堂 貴賓室
昼食を終えた私は、一旦東宮に戻り、王太子のみ着ることを許される礼服に袖を通し、国王陛下に合流して、王城の隣に建てられている、建物に馬車で向かった。
建物に到着し馬車を降りて、陛下と共に建物に入り貴賓室に通された。
ここは、王国貴族議会の議事堂である。王国貴族議会とは、王国の立法提案権と追認権を有する機関の事である。
我が王国は、立法・行政・司法、この三権を、国王が有している。しかしその三権を有していても裁判や法律の立案ができるかと言えばそうではない。そこで、王国貴族の中から有志を募り立法の提案をしてもらおうとの趣旨で設置それたのが、この議会なのである。ではなぜ、この日私たちは、議会の議事堂に来ているのかと言うと、ある事柄を決定してもらうためである。とは言ってもすでに決まっていることを認めるだけなのであるが。
そんな事を思っていると、時間が来たようである。
「陛下、殿下、お時間がまいりました。議場の方へお願いいたします。」
陛下の秘書官長が促してきた。
「では、王太子。参ろうか。」
「はっ、陛下。」
私と陛下に促されると、席を立ち、陛下の2歩後ろを歩きながら、議場へと向かった。
午後二時 王国貴族議会議事堂 議場
「静粛に、静粛に。」
ガンガンと木槌を打つ音と男性の魔法で大きくした声が聞こえてきた。
「これより、国王陛下並びに王太子殿下のご臨席を賜る、一同の者、起立し頭を垂れよ。」
この言葉を合図に議場に繋がる扉が開かれた。陛下が先に進み議場に入られる、陛下が議場に入られた後、私も進み議場に入った。陛下と私は、ゆっくとり進み議長の座る椅子よりもさらに高い位置にある玉座に向かった。陛下が玉座に着席されると、私は、陛下に頭を下げ、王太子が座る席に着いた。
そして陛下が、お立ちになりお言葉を述べられた。
「皆の者、大儀である。貴族議会の働き余は、うれしく思う。これからも、忠勤に励むがよい。」
国王陛下がお言葉を述べて着席なさると、私と議長と議員たちはそれぞれの椅子に着席した。
「これより、議事を開始する。まず初めに、枢密院から議題の提案がある。」
議長が、議事の進行を開始した。最初の議題は、枢密院からの議題からである。枢密院議長が立ち上がり、議題を述べそれを議員たちは聞いている。議題の提案が終わると、続けて採決に移った。
「今、枢密院議長が述べられた、国王陛下の退位を承認する者は、起立せよ。」
と議長が述べると、ザっという音と共に議員全員が立ち上がった。
「全会一致とし、国王陛下の退位は承認された。」
ここで、国王陛下が立ち上がり礼をし、着席した。
「続いて、次の議題に移る。再び枢密院から議題の提案がある。」
次の議題も、枢密院からの議題である。先ほどと同じ経緯をたどって採決に移った。
「今、枢密院議長が述べられた、王太子殿下の戴冠を不承認とする者は、起立せよ。」
と議長が述べるが、今度は誰も立ち上がらない。
「全会一致とし、王太子殿下の戴冠を承認する。」
私は立ち上がり、議場にいる者たちに向かってお辞儀をし、そして国王陛下に深々と頭を垂れて、椅子に着席した。こうして私たちに関わる議事が済み、私たちは退席することになった。
「国王陛下並びに王太子殿下が退席なさる。一同の者、起立し、頭を垂れよ。」
議場に入ってきた時と同じように、議長と議員たちが立ち上がり頭を垂れた。そして国王陛下、私と席を立ち、議場を後にした。私たちは、そのまま議事堂を出て場所に乗り込み王城に帰った。
王城に帰ってきた私たちは、玄関ホールで別れることになった。国王陛下は、今日の執務を行うため、執務室へ。そして私は、午後からの余暇を過ごすため東宮へ向かおうとした時、ドドドドドと何かが疾走してくる物音がしてきた。嫌な予感がして後ろに振り替えると、それが眼に飛び込んできた。
それは、私よりも少し背が高く、ガッチリとした体躯を持ち、顔は無精ひげを生やしているためか野蛮に見える、そしてかなり軽装な鎧を纏い、マントを羽織った、男であった。
「ガハハハハハハハ。兄上、お持ちください。」
私は、それが言った声を無視し、ヒョイと横に避けた。
「ナッ、オワ――。」
それは、何かで転び私の横を滑って行って、ドンがラガッシャンと階段と鎧がぶつかる音が聞こえてきた。
「ウオオオオオオ―――、痛いいいい―――。」
この悶絶している、男が、我が弟だと思うと頭が痛くなってくる。名前は、ガルベル・フォン=マイスト=ノルド。年齢は25歳。この国の第三王子である。親しい者たちからは、ガルと呼ばれている。王族の変わり者で、冒険者と傭兵をしている。
しばらく悶絶していたが、ムクリと起き上がってきた。
「アラン兄上、ひどいではないか。横に避けるのは。」
「何が、ひどいだ。ガル、お前こそ挨拶するときに突っ込んでくるのをやめろ。こちらが危ない。」
そんな事を、ヤイノヤイノと言っていると、ガルの後ろに、人が立ち、拳を振り上げて頭を殴った。
ゴッチンといい音がして、再び悶えながらしゃがんだ、ガルの後ろにいたのは、軽装の鎧を纏い、髪を後ろで束ねている女性であった。このガルを、一発で沈めた女性こそ、ガルの妻で、私の義妹でもある。第3王子妃である。名前は、シルビア・フォン=トリーネ=ノルド。年齢は、23歳。親しい者たちからは、シルビアと呼ばれている。元伯爵令嬢で、王立学園を卒業してから、それまでに来ていた結婚話をすべて断り、冒険者として歩みだした。そんな中、同じく冒険者をしていたガルと知り合い、パーティーを組んで活躍しているうちに、惹かれて行き、シルビアからガルへ逆プロポーズする形で、結婚した女傑である。ちなみに、女傑にふさわしく二つ名を持ち〈魔剣のシルビア〉と呼ばれている。
「義兄上、ただいま帰りました。遅くなって申し訳ありません。この人は、私がきっちと躾けておきますので、どうぞ義姉上方の所にお戻りください。」
「あぁ、お帰りシルビア。それでは、そうさせてもらう。また、夕食の時に。」
「はい、かしこまりました。」
私は、シルビアにガルを託すと、足早にその場を去った。そのまま、東宮に着くと、一旦礼服を脱いで私服に着替えると、妻たちの待つリビングに向かった。リビングで午後の余暇を妻たちと過ごし、英気を養うと、夕食会に向かうため正装をし、イブニング・ドレスに身を包んだ妻たちを伴い、東宮を出て王宮のダイニングルームに向かった。
王宮のダイニングルームに到着すると、すでに兄夫妻と弟夫妻がそろっており後は、国王夫妻の到着を持つばかりと成っていた。私たち夫婦も、指定された席に着き、その時を待った。
ガンっと床を槍で叩く音が聞こえた。すると、ダイニングルームの扉が開き国王夫妻が入ってこられた。私たち出席者は、椅子から立ち上がり敬礼をしてお二人を迎えた。お二人が席に着くと、私たち全員も席に着いた。そこにワイングラスが運ばれてきて、それぞれの目に前に置かれた。国王夫妻から順番に赤ワインが注がれ、全員に注ぎ終わり、皆がグラスを持つと、国王陛下が立ち上がり言葉を述べられた。
「今日は、家族が全員集まり余は幸せである。この幸せが続いていくことを余は、強く願うものである。さて、今日の午後の議会において、余の退位と王太子の即位が、正式に決まった。この新たな世の幕開けに盃を掲げようと思う。それでは、乾杯。」
「「「「「「「「乾杯」」」」」」」」
それぞれ、盃を掲げ唱和をして食事が開始された。
食事を食べ終えてデザートも終わり、飲み物を飲みながら皆が寛いでいると、陛下が私たち三兄弟に話があると言って来た。私たち兄弟は陛下の後についていき、陛下の私室に入った。陛下は、執事に飲み物を持ってこさせると、私たちを座らせた。執事が飲み物を配り終えると、執事を退室させた。後は、私たち親子だけとなった。
「ここからは、プライベートだ。いつもの口調でよい。」
そう言って父上は、ソファーに深々と座り、グラスに入った酒を一口飲んだ。
「さて、アラン。明日、そなたは、この父の後を継ぎ国王となる。覚悟は出来ておるか?」
「もちろん、覚悟は出来てるよ。」
「偽りを申すな。出来ているのならば、そのような顔はせぬ。」
そう言って父上は、私の手を取り顔に当てさせた。手に伝わってきたのは、こわばった感触であった。その時私は、重苦しい圧を始めて感じた。それにより、手が震えだしたのである。その重圧の正体は、”期待”と呼ばれるものであった。
「今、重圧を感じているのであれば、そなたは良い王となる。”王の責務とは、重い荷を背負って遠き道を歩くが如く。”この言葉は、妻の父、お前たちの御爺様から言われた言葉だ。即位の時にな。」
「御爺様から。」
「そうだ、そしてこうも言われた。”王の旅を支えるのは、臣下にあらず民である。民を守ることを怠ることなければ、民が王の旅を支えてくれる。その王こそ真の王である。”とな。」
父上は、私に御爺様が残した王の心構えを、教えた。その言葉を聞いていると、先ほどから感じていた重苦しい重圧が、すこし和らいだように感じた。そして、思った。私は、全ての願いをかなえることはできないのだと、しかしそれで構わないのだと、国家を支える民の思いをくみ取り、よりよい方向へ行くように道しるべになるのが私という存在なのであると。
そんなやり取りを聞いていた、ジル兄上とガルがこう言って来た。
「それならば、不詳の兄である私も頑張らなくてはなりませんな。アランの道しるべとして。」
「そうだな、ジル兄上。俺もアラン兄上の荷物を支えてやる。民たちと共にな。」
「兄上、ガル。」
私は、この時二人の決意に涙が出た。私を支えてくれるという兄弟の逞しさとやさしさ、それと思いの強さに。
私は、机の上に置かれた三つのグラスに同量の赤ワインを注ぎ、兄弟たちに渡し、自分も持った。
「兄上、ガル、このワインを三度に分けて飲もう。」
「おっ、女神の約束か。」
「誓いだな、俺たち兄弟の。」
私たちは、ワインを掲げた。そして父上に誓約人をお願いした。
「「「我々は、誓約する。」」」
盃を天に掲げ。
「「「謙虚を」」」
一口目を飲み。
「「「公平を」」」
二口目を飲み。
「「「未来を」」」
三口目を飲みほした。
この日夜、私たち兄弟の絆はより一層強く結ばれたのである。何事があっても壊れない絆と思っていた。その日が来るまでは。
王国歴973年/大陸歴2323年 10月5日 〔デイ・ノルド王国〕
この日の王国を表す言葉がある、新たな世が始まりを告げる鐘を鳴らした日と。
その日、首都の〔ハルマ―〕にて行われた戴冠式には、各国の王族や大使、国内の貴族が参列し厳かに執り行われていた。新たな王となる、アランディア・フォン=フェニア=ノルドは、神々に王になると報告し、大神官から神々の祝福を受け、父王により冠を授けられた。
そして、王なったアランが〔ハルマ―〕を妃たちと共に周り民に祝福されながら、王城に戻り、王城前に集まった民たちに、王としての初めての演説を終えた時であった。一斉にありとあらゆる鐘が鳴ったのである。それは、〔ハルマ―〕だけではなく、〔デイ・ノルド王国〕他の地域の鐘だけでも無かった。鐘が鳴ったのは、大陸中のすべての国であった。アランが、演説を終えた瞬間に鳴っていたのだ。この日に即位をしたのは、アランのみであり、その日以降、各国で新たな王が誕生するが鐘は鳴らなかったのである。
それから、月日が過ぎ再び鐘の鳴る時が訪れたのである。新たな王の誕生によって。
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