一篇140字の物語集。真夏の日々、空を見上げたり、黄昏の薄闇を覗いたり。海月のことだったり、月のことだったり。たぶん、みんな知ってるんだけれど、ここに書いてあるのを読むまでは忘れている、半分、向こう側の日常。奇妙だけれども、普通で、なんだか懐かしささえ感じる。卵に始まって卵に還る。一回読んだらエピローグを読まずにもう一周したっていい。半分、向こう側の日常は、いつだってここにある。