第3話 ある日の休日
やぁ、みんなは休みの日何してる?
ん? ごろごろしたりしてる?
休みの日なんてそんなもんだよね。でもたまには出掛けてみるのも悪くないぞ?
まぁ出掛けたせいで今、困ってるんだけどね。
最初に言っとくが今回は命に関わるような事ではないぞ? だからといって興味無くすなよ?
いいから早く言えって? せっかちだな!
俺は今、喫茶店でクレーマーに絡まれている。
何故こうなったかって?
俺にもよく分からん。とりあえずコーヒーが飲みたくなって喫茶店に来たわけだ。
のんびりコーヒーを飲んでたらおっさんが水玉パンツのお姉さんにクレームを言い出したんだ。
えっ? クレームより何でパンツ知ってるのか気になるって?
それはだな、お姉さんがテーブルを片付けている時にスプーンを床に落として取る為にしゃがんだ時見えたんだ。俺は運がいいからな。羨ましいだろ?
まぁ話を戻すぞ? その水玉パンツのお姉さんにおっさんが『アイスクリームが冷たい』って言い出したんだ。
意味が分からないだろ? しかしクレームなんてそんなもんなのかもな。内容なんてどうでもよく、ただ嫌がらせをしたいだけなのかもしれない。
その後も理不尽なクレームが止まらなくて助けに入るべきか悩んでたんだ。
そしたらそのおっさんがこっちを見て『お前が店主か?』って言い出してこっちに来て俺にクレーム言い出してるんだ。
訳が分からないだろ? どこからどう見てもコーヒーを飲んでる客なのに。
まぁそれが今の状況だ。俺はおっさんの意味の分からないクレームを聞かされてる訳だ。水玉パンツのお姉さんもどうしたらいいのか分からないみたいでオロオロとしている。
まぁ俺としては水玉パンツのお姉さんを助けられてるから良しと思っているが、同時にこのおっさんどうしようか悩んでいる。
ん? 他のクレームの内容も気になるって?
本当に意味が分からないぞ? 『俺はパンよりご飯が好きなんだ』とか『俺はコーヒーよりお茶が好きなんだ』とかだ。
ならパンじゃなくてピラフを頼むべきだしそもそも喫茶店に何しに来てるのか分からない。定食屋にいけばいいだけだろ? ってかおっさんの好みに興味が無い。
俺は話を聞き流していたらおっさんがキレてテーブルをバンッと叩き立ち上がった。
その際にテーブルの上にあったスプーンに手が当たりスプーンが宙を舞いおっさんの顔にクリーンヒットした。
おっさんはビックリしてそのまま床に転倒しその勢いでカツラが飛んでいった。
俺はもう笑いを堪えるのに必死だ。
おっさんは『このガキ何しやがる?』とキレているが俺は一切何もしてないぞ?
そこにこの店の店主が買い物に行っていたみたいで帰ってきた。めっちゃ屈強な肉体をしていておっさんはビビり上がってしまった。
そのままおっさんは店の奥に連れて行かれてその後、警察に連れて行かれた。
俺はというとその後、屈強な肉体をした店主と水玉パンツのお姉さんに頭を下げられた。
俺は『大した事はしてないので』と言ったのだがコーヒーを無料にしてくれてプリンまでくれた。
今回の結果だけをみると水玉パンツを見れてコーヒーとプリンが無料だ。
やはり俺は運がいい。
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