対比

心星

第1話

”みんな同じだったらいいのに、生まれた場所も環境も顔も性格も学力も…世の中で優越を付けられるものはすべて同じだったらいいのに”


ずっとそう思ってた。学校では勉強できるとか、運動が得意とか顔がかわいいとか、かっこいいとか、みんなおなじなら楽だったんじゃないかって。

そう、自分は運動は平均、勉強は平均以下、ましてや見た目なんて見てられるもんじゃない。休み時間にはずっと本を読んで友達だなんて言える人はほとんどいない、

個人的に2,3人ってとこだろう。


同じ名前の子がいた、俗にゆう陽キャなのかもしれない。容姿端麗で勉強も学年トップを争うほど、英語なんてすらすらで卒業したらアイドルのオーデイションを受けると噂されていた。自分とは違う異次元にいる人。いや、もしかしたら自分だけが違う次元にいるもかもしれない。そんな完璧な子に嫉妬している自分がいた。どうがんばっても隣になんて並べないどころか、足元にも到底及ばない遠い人。なんでそんな人が同じクラスにしかも同じ名前で存在するんだろう。


そんな人にレッテル貼り自分の世界に閉じこもって高校は誰も知らないとこに行こうなんて考えていた時、一人のクラスメートに話しかけられた。

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対比 心星 @emily77

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