第39話 無傷の国……誰が守った?
「一体……これは……どう言う事?」
クリスタルドラゴンが接近していると聞いて来た白く美しい翼を持ち太ももまである黒い艶やかな髪の白い肌の天使はウジーザスの管理する国を空から見て驚愕する。
「どうして、無傷なの……」
そう、被害が全くないのだ。
「有り得ない、こんな事はあの方でさえ__」
そこまで言って魔王城の屋上に1人の魔人が出てきたのが見えたので向かった。
「あ、あなたは!?天使様!?」
「お前は魔王ウジーザスの直属の部下だな」
「は、はい、あなたの様な高貴なお方が私なんかを……光栄です」
「魔王はどこだ?」
「それが……その……」
「死んだか?」
「……」
国に入ってくる魔物をどうするかは魔王によって変わってくる。
この国では魔王の異能を活かし周りに来る魔物の場所を指定して部下達に狩らせていたり、予測ができるものは冒険者に依頼をだして排除していた。
その中間管理職として直属の部下を持ち、契約の儀式を行なって離れていても話したり出来るようになっているのだが……
「魔王様との契約が……切れました」
「そうか」
別に魔王がクリスタルドラゴンに殺されるのは珍しくはない。
だが全く建物も崩壊してないこの光景が異常なのだ。
「……む?今お前、契約が切れたと言ったな?」
「はい」
おかしい。
魔王はどこだ?と聞いたらこの者は契約が切れたと言った……そこは死んだとはっきり言うのではないか?
つまり__
「お前は魔王と一緒に戦ってないのか?」
「はい……魔王様はここから長距離魔法で迎え撃つ作戦でした、なのでここに居るのかと思い来たのですが……」
「お前以外の者は?」
「1人は亡くなり、残り2人は現状把握に出ております……誰も魔王様のお供をしていません」
誰も魔王の動向も知らない……
「臭うな」
「……」
「中を調べさせてもらうぞ」
天使は美しい翼を畳んで魔王城へ入って行った________
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