第26話 迎えた新たな仲間!……これからよろしくライト!
「……」
「……」
あれから最後までライトは許してもらえなくて殴られ蹴られ……気を失い、ゴミの様に外に捨てられた。
「……」
気絶したライトを僕がおぶってマスターと帰っているところだ。
「……マスター、今日は家に泊まってもらおう」
「……うん、治療もしないとね」
「……」
「……」
「マスターやライトに親は?」
「居ませんね……ほとんどは小さい頃に死んでしまいます……」
「死ぬ?どうしてだ?」
「冒険者が親の人って言う人はやっぱり……」
「あぁ……」
こっちに来て分かったが魔族でも種類によっては人間と同じ力がいる。
僕自身が女神様から貰ったチートの身体がなければすぐに死んでいるんだろう。
「まぁ……それよりも__」
そこまで言いかけてライトが起きた。
「ん……」
「あ、ライトくん」
「……」
起きて状況を確認したライトは黙っている。
「歩くか?」
自分の足を動かそうとするが少し小さな呻きが背中から聞こえてくる。
「いや、無理そうです」
「そうか……」
「……」
「……」
「……」
「……俺のパーティーは全員で3人いて……あいつには親が居たんですよ」
「……」
「別に冒険者にならなくても良いのに……なるって言い出して……」
「……」
「もちろんアイツの親は反対したんですけど……まったく引かなくて……そんな姿見てたら俺も感化されて言ってしまったんですよ……「俺が居るから安心してください。」って……」
「……」
確か聞いた話によるとライトは成績トップで学校を卒業したらしい。
そんなライトだからこそご両親はその言葉を信じて預けたのだろう。
「…………マンタ!」
不意にライトから呼ばれて反射的に反応するマスター
「!?、は、はい!」
「てめーとはパーティーを組む事はないと思ってたがこれも縁だ!組むからには俺は手を抜かねぇ!“仲間”をもう死なせたりしねぇ!!」
「う、うん」
「まずは死なねー様にしっかり鍛えてやる!」
「ひ、ひぇえ……」
ふふっ……アツい男だ。
「それとネバーさん!」
「?」
「俺を鍛えてください!」
どうしよ……とばっちり……
鍛えるってどうしたらいいんだ……わかんねぇ、でも断りづらいぃ……
「…………了解した」
「よっしゃ!俺はもっと強くなる!」
ライトはわざわざ言葉に出して自分の思いを言ってくれた。
半ば強引だったが僕たちを仲間として認めてくれた証だろう……なら僕も真実を言っとかないとな。
「パーティーに入るにあたって一つ、私は君に伝えなければならない事がある」
「はい?」
その日、僕は新しい仲間に異世界に来てからの経緯を全て話した。
親……か……
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