第20話 秘密の救出任務!……とりあえずマスターは後で!
「マスター、場所は?」
「あっちの方角に5キロくらいまっすぐ行ったところ」
ざっくりだな。
でもわかりやすい。
「了解、行ってくる」
「うん、僕は負傷者用にテントとかはって待っとくよ」
「頼んだ」
ふふ、マスターと魔王以外の人に会うのは初めてだ
まぁ人と言っても魔族だけど!
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「(くそ!なんだよ!)」
浜辺に居る明らかに異常個体の魔物はコチラを向いて止まっている。
「(判断をミスった……)」
浜辺より少し離れた森の林。
ライトの数メートル横は地面が抉れ木々が倒されていた。
「(あの時おかしいと判断して戻っていれば!)」
仲間のハーピーが戻ってこない時に引き返さなかった判断を後悔してももう遅い。
既にそこはミールワームのテリトリーと言うわけだ。
「(どうする……なんとか見つかってない様だが時間の問題だ)」
ミールワームは目がない代わりに周りの音の振動に敏感だ……ライトの事はバレてはないが違和感を感じてるのだろう。
お互いに硬直状態。
「(一つ手があるにはある……)」
『高音爆発袋』__ミールワームと聞いて持ってきた道具だ。
魔力を流し込むと4秒後に爆発して周囲に甲高い音を発する。
「(……効くのか?)」
この道具は今回のライトパーティー全員持っていた。
ライトの横に居て食われたミノタウロスは使う暇なくやられた……だがハーピーは?
もしも使っていて効果がなかったのならそれだけで命取りだ。
「(くそ!どうする!)」
心の中で何度も何度も考え考えた結果。
「(いや、まだこれは使わない)」
この選択が彼の命運を分けた。
その判断をしてほんの10分__
「!?」
隕石でも落ちてきたかの様な爆発音が響いた後、砂と共にミールワーム2匹が舞い上がった。
「な、何が起きたんだ!?」
思わず声が出てしまったがミールワームは完全に空を舞っている。
____そして舞い上がる砂と共に1つの黒い影が飛び出した。
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