第12話 謎の人物!……黒幕の存在!?


 「落ち着きましたか?」


 「……はい」


 「何を勘違いしているのか知りませんが、私は他の魔王とは違って意味なく殺したりしません、知りたいのは真実なのです」


 「……」


 「私の異能の目は日々色々なものが見えます、見ようと思えば一つではなく複数見れます」


 ゆっくりと魔王は自分で入れた紅茶を飲む。


 「しかし、私も神では無い、見れない人も居ます……ですが、長年見ていると怪しい動きをする人は見破れるようになりました、だから“ある日突然そういう動きをしている”アナタを見ていました」


 「っ……」


 「ここまで言えば分かりますね、ざっくりですがアナタの事は調べ済みです……言っては何ですが成績も凡人レベルにも到達していないダメダメな落ちこぼれですね」


 「……」


 「しかし、そんなアナタがギルドから支給される『契約の鎖』の魔法陣を解き、さらには禁忌である召喚魔法にまで触れて異世界から人間を召喚した……知の無いアナタは絶対に出来ません、これは第三者が介入していると考えられます」


 「……」


 「教えてもらえますよね?」


 静かに言う魔王だが、目は冷たい。



 

 もはやマンタティクスに拒否権は無かった。



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