久里 琳さま
こんにちは。
この句は上から下への視点の移動がおもしろいなあと思いました。
「木枯らし」は「風」、あるいは漢字から「木々」を思い浮かべます。もうほとんど落葉してしまった寒々しい木々の間を冷たい風が吹き抜け、わずかに残った枯れ葉を吹き落とす。
「落葉さはぐ」の「落」で落葉していく様子が思い浮かび、それは足元の落ち葉と一緒になってカサカサと渦を巻く。
落ち葉の踊りを気にすることもなく「急ぎ足」は気ぜわしく路面を去っていく。
なんだかドラマのオープニングのようでもありますね。急ぎ足で去っていった人はどこに行ったのかな? そこで何が待っているのかな?
作者からの返信
応援ありがとうございます!
木々の間を吹き抜けた風が次には足元の落葉を動かす、、動きのある情景を思い浮かべていただいたんですね。上から下への視点の移動、それに時間も幅をもって移動していきました。一瞬を切り取る写真ではなく、数秒と短いながらも動画になっているんだなあ、、と妙に感心しました。
さて、去って行った人はどこへ行ったのか、あるいは帰ったのか、、動画の先にも思いを馳せる余韻が残っていればいいなと思います。
ときに脳が滋養を求め、知の集積たるこちらにお伺いしたくなるもので。時偶しか現れぬ痴れ者でごめんなさいっ
木枯しに落葉さはぐや急ぎ足
いいですね〜地に足ついた大人の句です!街のざわめきまでが聞こえてきそうです。僕なんかだと、木枯らしと聞けばついつい遊び心が舞い上がってしまいまして。
木枯らしや吹き上げみせよ白き足
…ごめんなさいっ 何かが湧いている脳には滋養もへったくれもございませんでっ
作者からの返信
応援ありがとうございます!
時折訪れのある便りもまた愉しいです。訪れとは音擦れでもありますね。落葉のかさかさいう音なんかがまさに。
いたずらな木枯らしが垣間見せる白い足、、それもまた風情かも。
むかし雪の東北を旅したときに、女子高生たちが短いスカートから白い足を出しているのを見て、寒さよりも美への執念が勝つのかと感心したのを思い出しました。男も女も、妄執から無縁ではいられませんね。