6 俳句(夏)


花火の季節です。

私のなかで花火のイメージは、鎮魂とむすびついています。盆と、終戦とが同時期に連想されるせいでしょうか。


いま私の住んでいるところは、むかしは花火大会が夏毎に催されて、多くの人出でにぎわっていたそうです。

ところが人の亡くなるいたましい事故があったために、それ以来、花火大会は開かれていません。

もしいまもあればきっと私の家からも見えたにちがいなく、残念なことではありますが、事故で亡くなられた方とそのご家族のことを思えばしかたないと思います。


それでも他の場所で花火は夏じゅうそこらじゅうで上げられ、私たちがそれを楽しむ一方で、事故のご遺族はどのようなおもいで見ていたのだろうと考えてしまいます。

多くの花火大会が中止になった去年・一昨年は、心乱されることのすくない、しずかな夏だったのかも。むろん、勝手な想像なんですけどね。




 よる波や貝殻ひろう花火の夜



<読み>

よるなみや かいがらひろう はなびのよ


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