第5話-今、何時ですか?
現在時刻午前6時30分。
今朝は5時に起きて顔を洗い、ご飯を食べ、今日のための準備も終わらせて今は特にやることもないのでソファに座ってテレビを見ている。
今日はなんの日かって? 雪と
今日は5月6日、土曜日。そしてデートの約束をしたのは昨日。昨日なんて楽しみすぎて寝れるか心配したけど気づいたら寝てたからよかった。
寝不足になんかなったら今日を楽しめないしな。それだけはなんとしても防がなくてはならない。
「よし、そろそろ行くか」
ただいま6時40分。黄緑駅は結構近いから10分くらいでつくけれどせっかくデートっぽく駅集合なんだから今から家を出て先に駅で待ってて、ごめんまった? ううん、俺も今きたとこだよ、みたいなやり取りをやってみたいから10分前に駅に着くよう今から家を出る事にする。
もう駅に着くので左手につけている腕時計を見る。
うん、48分。時間ピッタリで行けるな。そう思いたま前を見て歩き始めるとそこには…
「何やってたのよー!おっそーーーい!」
んんんん?雪??
あれ?今この人遅いって言った??
おかしいな、家の時計でも腕時計でもスマホでも家を出た時は6時40分だったはずだが?
そんな事を考えながらもう一度腕時計を見る。やはり今は6時50分だ。
「いや、集合時間は7時で今は6時50分だぞ?」
「そんなわけないじゃん!もう一回確認してみてよ!」
うん、すごい怒ってるな。今度はスマホで確認してみる。
今度は1分経って6時51分になっていたが遅れているわけじゃない。
「なぁ、今は6時51分で別に遅れてはいないが雪は何時に出発したんだ?」
「へ?私は6時40分に家を出たけど」
「そんなわけないだろ。俺が出たのも6時40分だぞ?家が隣同士なら家を出た時に分かるはずだ。」
「確かにそれはおかしいね、ちゃんと時計見た?」
いや、なんで俺がおかしい判定なんだ、第一さっき時計見てたろ。2回も。
「さっき見たばっかだからな?雪こそ時計見たのか?」
「見たにきまってんじゃん。家出る時にちゃんと見ました!」
絶対家の時計狂ってたパターンだコイツ…ドッキリだとしてもこれはやり過ぎだしな…
「じゃあ、今スマホの時計でもホームの時計でもなんでもいいから時計を見てくれ…」
そういうと雪はスマホの時計を見るなり顔を赤くして俯いたまましゃがみ込んでしまった。
多分俺があってたな。
「どうだ?雪。俺があってたと思うんだが」
「た、確かに音があってたかもしれないけど…」
そう言いつつ俺にスマホの画面を見せてくる。
そこに写っていたのは7時30分という文字。
「7時半……?」
「つまり、ここに着いたのは7時かもしれないけど30分も仲良くお話ししてたって事。時間も忘れるほどにね…」
「なるほど……って30分も!?」
そう言って俺はスマホで確認する。確かに今は7時31分だ。
「本当だな、まぁ、とりあえずこれ以上ここで話しててもあれだし、そろそろ水族館行くか、?」
流石にこれ以上話してると周りの人からもずっと話してる変な人たちだと思われる。いや、もう思われてるかも。だってあそこの親子がこっち指差してなんか言ってるもん…あっ、親が子供の顔を逸らさせた、あっち見ちゃいけませんってか?うん、多分気にしたら負けだな。
なにより、大事なデートの時間をこれ以上減らすわけにはいかない
「そうだね音の言う通りだよ…よし!行こう、楽しもう!水族館を!」
そう言って俺たちはちょうど来た電車に乗り込み水族館へと向かう。
水族館の近くの駅までは間に駅が二つだけだからそこまで時間はかからない。
しかも、駅に着いたらすぐそこに水族館があるくらい。だから駅の名前も
「やっとついたね!
「そうだな、やっとってほどでも無いけどな。」
「別に良いじゃんか〜」
これは余談だが新海水族館という名前は他の水族館には居ないような魚を揃えてる新しい水族館を目指して付けらたらしい。別に某小説家の名前じゃないぞ。
ちなみにあの某小説家は映画監督と思ってたけど小説家らしい。
ウキペディア情報な、これ。
「それじゃ楽しみますか〜」
「そうだね〜」
そう言って俺たちは入り口へと歩き出す。
最高のデートにするぜ! 俺はそう考えながら水族館へとあしを踏み入れて行く
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