第3話−もしかしてっ!?

そんな感じで話しているとまた、ガラガラーっと扉が開く。

この1年3組の担任である森岡 茂雄もりおかしげお先生が入ってきた。

森岡先生は年齢不明でな27歳と噂されているが真実かどうかは分からない、森岡先生には、モリー先生やシゲちゃん先生などのあだ名がついているが本人曰くそれなりに気に入っているらしいので特に怒ったりはしないらしい。

……まぁ、どうでもいいか。


「よーし、ホームルーム始まるぞ〜」

そうか!まだ朝か!朝から色々ありすぎてもう帰りたいとか思ってたけどまだ朝か!うん、今日初めて帰宅部でよかったと思えたよ…





「うがーー、やっと終わったぁ…疲れたしさっさと帰ろ、」

そう言って体を伸ばすとポキポキと音が鳴るが体にはあまり良くないらしい。

自分的には気持ちいいんだけどなぁ、

そう考えているとこっちに近づいてくる影が3つ。


「おーい、音!一緒に帰ろうぜ〜」

「隼人、サッカー部はどうした。」

そう、コイツはサッカー部に入っていてさらにエースだ。

「今日は休みなんだぜ、へへ」

「俺は疲れているんだ、早く帰らせろ。」

「まぁまぁ、良いじゃんか。4人で帰るのは割と久しぶりだろ?」

4人で帰るのか、道理で雪と海もいるわけだ。


「だ、か、ら、俺は朝の衝撃がすごすぎて疲れてるんだっての、」

「え〜、良いじゃんかぁ!」

流石にしつこいな、ここらでガツンと言っておかねば…

「音…一緒に帰るの、いや…?」

「よし!一緒に帰ろう!いや、一緒に帰らせてください!」

「やったぁ!」

可愛い、可愛すぎる、、てかさっきのはずるいじゃん、

「チョロいな」

「チョロいね」

後ろからそんな声がヒソヒソと聞こえてくるが気にしない、気にしたら負けだ。

「なー海〜、土曜日にどっか遊び行こうぜ〜」

「いいね〜。どこ行こっか?」

「俺は体動かしたいかなぁ」

「あはは!隼人いっつもそれじゃん!」

「そういう話なら2人の時にしてくれ。」

「わりーわりー」

「絶対思ってないだろ」

そんな話をしているとあのカップルとは分かれた。家はそこまで近くないからな。途中までの道が同じってだけだしね。


「2人になっちゃったね。」

「そうだな〜、」

「「……」」

2人とも黙ってしまった。ちょっと気まずいと思ったけれどこの沈黙は少し心地が良かった。

「そうだ!あの2人土曜日に遊びに行くんだよね。だから私たちもどこか遊びに行かない?」

「おっ、それいいな!もっと俺のことをよく知ってもらう事も出来るかもだしな。」


雪に関しては俺の記憶がないんだ、だから初対面みたいなもの。

雪いわく一緒にいると懐かしい感じがしたり少し安心するって事だけ、俺の事を忘れてしまっても体は忘れないのだろうか。

まぁ、俺らの仲を繋ぎ止めているのはその感覚だけ、後は幼馴染とか家が隣とかあるかもだけど忘れられてるからな、関係ないと思う。

「じゃあ土曜日の予定どうする?」

「う〜ん、まだ時間あるしお互いの行きたいところとか決まったら連絡するとかで良いんじゃないかな。」

「そうだね〜って、音の連絡先持ってるっけ?いや、持ってると思うけどさ、どれ?」

確かに、不思議だよな。知らないけど連絡先は持ってるって。

そう思いながら『ミドリムシ』という名前のアカウントを指差す。

「これだね」

「っぷぷぷ、ミドリムシって!っ!」

とか言いながら爆笑された。まぁ、笑ってくれるならまだマシか?

親には「お前、子供ができたら名前は奥さんに決めて貰えよ?お前は駄目だ」とか言われたもんな、そんなにひどいか?

「もういいだろ、、とりあえず行きたい場所決まったら連絡してくれよ」

「リョーカイです!っぷぷ」

まだ笑ってんな…


「んじゃ、また明日な」

「うん、また明日!」

そんな感じで家に着いた、今日めっちゃ疲れたな。

とりあえずベットで横になろう。

そして、横になりながら考えた。


あれ?土曜日は雪と2人で遊びに行くって…

「デートじゃね!?!?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る