コメダ珈琲行ってきた
これはエッセイというよりも、どちらかと言うならば日記の方が近いかもしれない。
私は家から自転車で三十分ほどの距離にある喫茶店に、恐らくは初めて足を踏み入れた。
母曰く幼い頃に来たことがあるらしいその店の内装は、確かにどこか懐かしさを感じる、落ち着いた雰囲気の場所だった。
店員に案内された席は四人掛けのテーブル席。カウンターと選べるようになっていたが、時間が昼を少し過ぎた頃であったこともあり、日差しを避けるためテーブルを希望した。
メニュー表を確認すると、早速飲み物を決めた。
メロンクリームソーダだ。
私は生来の炭酸好きで、事あるごとに炭酸水を飲んでいる。特にアイスを乗せたフロート系は好ましい。
余談だがお気に入りの炭酸水はウィル〇ンソンのやつだ。
次はメインだが、噂によるとコメダ珈琲で提供される品はどれも異様に大きいと聞く。出来ることならメインとデザートを注文したいところだが、デザートまで大きいと私の胃の許容量を大幅に超えかねない。
注文する品は慎重に選ぶべきだろう。
十分ほど経って、注文したものが届いた。
選んだのは新発売という弥生バーガーだ。
一目見た感想は何というか、「デカい」以外の言葉が見当たらなかった。
いや、大きいことは分かっていたはずだ。だがそれ以上に、これほどの大きさのバンズが存在することに衝撃を受けた。アメリカンサイズと言われると納得してしまいそうなほどだ。
思い切って齧り付く。すると肉汁があふれて……来なかった。
バンズが大きすぎるせいでパティまで口が届いていない。咀嚼しても感じるのはパンのほのかな甘みとシャキシャキとした野菜の食感だけだ。
これは少し減点ポイントかもしれないな。
そんなことを考えながら食べ進めると、やけに手が熱いことに気づいた。
包の紙の底にソースが溜まっているようだ。取り出して食べなくて正解だったな。
同時に一口目の味の薄さの原因を察した。単に私が下手だっただけらしい。
また食べることがあればもう少し上手く食べられるようにしよう。
溜まったソースを付けなおして一口。これは美味い。
パティの肉感ももちろんだが、タレと卵が絶妙に合う。
そこにメロンソーダを流し込むと……幸せだ……。
慎重に選んで正解だった。
全て食べ終わる頃には程よい満腹感を感じていた。
値段も750円とそう高い訳でもないし、これは是非ともリピートしたいものだ。
メロンクリームソーダの方が600円することを踏まえるとそれなりに値は張るが、それでもこのクオリティとサイズ感は人気が出るのも頷ける。
稼ぎの少ないフリーライターの私では常連になるのは難しいが、月に一度の自分へのご褒美として通うのは良いかもしれない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます