猫さんの散歩
今起きたにゃ、相変わらずうちのばーちゃんは昼寝をしてるにゃ。おうちの外と中の間くらいで日向ぼっこしながらうたたねするのがばーちゃんの日課だにゃ、ご飯は~……お、ちゃんと用意されてるにゃ? たまにばーちゃんは用意し忘れるにゃ、そんときはこのさいきょーパンチでやさーしくされど一撃で起こすにゃ、
「ハイハイ、ごめんよぉ」
って言いながらちゃんと用意してくれるからばーちゃんはすきにゃ。少し前まではじーちゃんもいたにゃ、でもパンチしても起きなくて、黒い奴らがたくさん来た後、じーちゃんはここに帰ってこなくなったにゃばーちゃんはでもそんなに寂しそうじゃなかったにゃ、
「あの人は幸せに逝かれましたからね、私はあなたがいるから私も幸せに逝けるでしょうねぇ」
なんて言って僕を撫でたにゃ。ばーちゃんはたまに僕をほめすぎなのだ、エヘン。
そんなばーちゃんを横目に外に出るにゃ、だいたいお空の色が変わったら帰ればいいにゃ、塀に上ったらそのまま道を歩いていくにゃ、さかにゃを売っているおっさんに挨拶に行くにゃ、いつも僕が言って一声かければ、
「お、嬢ちゃん今日も来たな? ほれ! いいのがあるぞ!」
そういって硬ーくなったさかにゃを僕にくれるにゃ、ばーちゃんと来るとき、ばーちゃんは柔らかいのを紙と交換で貰って帰るけど、おっさんは僕に何も求めないにゃ、きっと僕の可愛さに悶えてるに違いないのだ。フフン。食べ終わったからまた歩き出すにゃ、今度はお砂がたくさんある広いところにゃ。おうちみたいなお城でガキンチョどもが暴れてるにゃ、僕が砂場で遊んでると、
「あー! いつもの猫だー!」
って言って僕のことを撫でまくるにゃ。悪い気はしないのにゃ。ガキンチョ達が僕に飽きるころにはお空は色が変わり始めるにゃ、相手をするのも飽きたしそろそろ帰るにゃ。クシュン。水ぶっかけられて寒いのにゃ。
おうちについたらばーちゃんを起こすにゃ。そーしてあったかい水で一日の疲れを取ってもらうにゃ、ばーちゃんも一緒にあったかい水に入るにゃ、
「女二人だと気が楽でいいねぇ」
なんて言ってのほほんとしてるにゃ、僕が上がりたくてもばーちゃんがずっと入ってるにゃ。とっても長いにゃ、たまに僕をマッサージしてくれるから悪い気はしないのだ。クヘ。
あったかい水から上がったらご飯なのにゃ、いつものカリカリしたやつと白い水が出てくるのにゃ。あったかい水と違って白い水は美味しいのにゃ。食べ終わったらばーちゃんと寝るのにゃ、食べた皿は……たぶんそのうちきれいになっているのにゃ、いつもばーちゃんの布団の中に入って寝るのが気持ちいのにゃ。
それじゃあお休みにゃ。ふわぁあ。
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