カウントダウン4話 三厄+1会議
餓鬼 「Solaboの代表・工藤悪夢は美味いぞ」
疫病神「なんだそれ?」
餓鬼 「不幸な娘を支援すると善人ぶって裏では私腹を肥やし、
大王が懸念する可笑しな輩の代表だ」
疫病神「不幸な娘が関わっている?では、我らの仲間が関わって
いるのでは?善意の蜘蛛の糸に釣り上げられ、働く事を
忘れ、補助金目当てに生きることを良しとする、怠け癖
思想を注入し、奈落へと導く。その巣窟か」
貧乏神「疫病神さぁ、ずっと前から聞きたかったんだがお前も神
の一員だろ。なら、なぜ、人間を不幸に導くのか」
疫病神「お前が言うか。俺は人との関り方を見極めさせるため、
軟弱な者に人の見極め方の試練を与え学ばさせているだ
けだ。ギャンブルに逃げず地道に働けとな」
貧乏神「私もそうだ。何でも他人のせいにする、足元も見ずして
未来に期待など描く無駄さ加減を悟らせている」
餓鬼 「俺から見れば目糞鼻糞を笑うだな。物事は結果だ。喰う
か食われるかだ。あんたらに関わった者は不幸から抜け
出せないでいる。そいつが苦悩しようが助けない。いや
生殺しだ。諦めさせるだけ俺の方がましだ」
疫病神「お前たちは俺たちのお陰でうまい汁を吸う事も多いだろ
う。感謝されても貶される筋はない」
貧乏神「俺たちは命までは取らない。そうだ人間界では、死ぬ気
になれば何でもできるとかいうのがある、俺たちは、そ
の必死さを呼び覚まそうとしているだけだ」
餓鬼 「偽善だ偽善。結果、人間は苦しんでいる。抜け出す術を
見つけられずにな。その弱気や怠惰の心の臭いが俺たち
を引き寄せる。神なら救いの手を差し伸べ窮地から救っ
てやればいい。それを何故しない」
貧乏神「植物を育てるに似たり。日々最善の道を選び、未来に夢
を託す。夢失くして未来はない。それを気づかせること
よ」
疫病神「育つ過程で害虫を取り除くことは大事だ。甘いを興じ擦
り寄ってくる者こそ害虫よ。それを見極める力を失敗か
ら学ばせている」
餓鬼 「馬鹿げている。それが出来ない者が苦しむのだ。そのお
蔭で俺たちは生きるのに不自由はしない」
貧乏神と疫病神は、餓鬼と話し、人間が置かれた立場に諦め、その日を自分なりに楽しむことで成果を上げていたという思い込みに言葉を失った。
餓鬼 「話を戻すぞ、Solaboの代表・工藤悪夢に」
死神 「そうしてくれ。私は貧乏神や疫病神とは立場が違う。与
えられたリストに従うだけで人間との思考との関りがな
いからな。そのリストを粛々と処理するだけだ。正直、
飽きてきていた。そこへ大王が面白そうな話を持って来
た。それに乗っただけだからな」
餓鬼 「そうか?俺たちが喰った者が命を絶とうとしたとき、リ
ストにないと救っているのはお前らじゃないか」
死神 「事務的な話だ」
餓鬼 「まぁ、いい。大王から話は聞いていた。それで邪鬼に探
らせた。するとあるはあるは、偽善者の塊がな。人間界
ではそこへ異論を投じることは人間じゃないとされるら
しいぜ。見事な隠れ蓑を手に入れたものだ」
死神 「大王も面白い所に目を付けたものだ。表では神の意を継
ぐ者とし、裏では強欲という悪意と私服に塗れている。
疫病神・貧乏神が欲しがる金でそやつらはこの国を滅ぼ
そうとしている。人間界に興味を失った天界の方々には
目が及ばないことをいいことにな」
餓鬼 「だから、面白い。ちまちました個別の不幸を喰らうよ
り、不幸のバイキングのようなターゲットは涎がでる」
死神 「で、どうするんだ」
餓鬼 「偽善の仮面を剥すのよ」
死神 「如何にして」
餓鬼 「大王と話して魂界の者を引き込んだ」
疫病神「お前と何かと敵対する連中だな」
餓鬼 「人間に憑依して道を見極めさせ、幸せへと導くと豪語す
る胡散臭い奴らだ。日頃は俺たちの邪魔をする奴らだが
今回は大王の命により協力するらしいわ」
疫病神「魂界の者か。人生どん底から抜け出す者多くが奴らと関
わっているな。しかし、奴らは誰にでも憑依できないと
聞いているが」
餓鬼 「そこは大王が上手く手引すると聞いている」
死神 「俺たちはお前の動きを後方支援するわけか」
餓鬼 「支援?俺はお前たちと手を組む気はない。好きに動け。
ただ、邪魔はするな」
死神 「言いたい放題だな」
餓鬼 「言っちゃ~悪いが人間からすれば、あんたらは俺たちと
同じ、厄介者だ。あんたらは生かすことが前提だが俺た
ちは喰らう事が前提だ。手加減はしない。ただ、今度の
標的はあんたらが知っている人間とは違う。人間の皮を
被った悪魔だ。手加減すれば蹴散らされるぞ」
死神 「魔界の一員が言う言葉か」
餓鬼 「魔界はな他人のことなど構わない。仲間でもな」
死神 「では、お前も仲間に喰われるかも知れないな」
餓鬼 「弱肉強食よ。喰ってなんぼ、喰われてなんぼが魔界だ」
貧乏神「では、お前の動きを観させてもらうわ」
餓鬼 「あんたらはSolaboに関わる者に負の空気を注ぎ込んでく
れれば当初はいい。その臭いを頼りに餓鬼が動くから」
疫病神「死神、リストに上がりそうな者とそうでない者を選別し
てくれ。手当たり次第では、天界の捜査機関の雷界に知
られる。それは拙いからな」
死神 「厄介な役回りだ。まぁ、澱んだ空気は浄化しなければ綺
麗にはならない。視界の悪さ死海と自らに言い聞かせて
励んでやるさ」
三厄神と話した餓鬼は、飢えた邪鬼を集めた。
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