微妙な間柄なれど、少なくとも〝そういうこと〟が当たり前な関係にあるふたりの男性の、とある一夜のお話。
うわーっずるい! いやもう本当、なんでしょうこのたまらない感じ……。
いわゆるボーイズラブ作品で、男性同士の性的な絡みの描写もしっかりあるんですけど、単に性的だとかキャラクターが素敵だとか、そういう部分にとどまらない魅力がある。
実質的にほぼ何もしてない(できなかった)、あくまでワンシーン的なお話には違いないはずなのに、しっかり物語があるのがもう本当に大好き。
多くは何かこう、明確な行動や展開の起伏などを使って著されるであろう何かドラマのようなものを、この静かな独白を通じて語ってしまう、その手際の鮮やかさが最高でした。
シチュやキャラの魅力が好きといっても、やっぱり物語があると倍美味しく感じられちゃう……素敵……。
できなかった行為や言えなかった言葉、それらによって語られる何かが、もう本当にたまらない作品でした。
最後の締めかたが大好き!