10‐2

「動画編集?」

「うん、私も最近知り合いが動画投稿始めたらしいからお願いできないかなって言われた」

「出来るのか?」

「まぁ、探り探りって感じだけど、友達は知らない人より知っている人の方が安心って依頼してくれるんだぁ~」

「へぇ~」


 まぁ、奏は人脈とかそういう系等には強いからな。

 加えて今は学生でも配信者になっている事なんて普通にある。


「どうかな?」

「つってもそれをする用のパソコンって結構スペックいるだろ? 僕のパソコンじゃ厳しくない?」


 正直、それ系等で買うとなれば専用に近い高PCを買わなければいけないのだ。

 そこらの高校生がすぐに買えるほどの物ではないのだ。


「なら、私の家で一緒にやろうよ。 丁度新しく新調するつもりだったから古い奴でよかったら貸すよ」

「いいのか?」

「その代わり貸賃としてお昼ご飯の弁当を作る材料費でいいかな?」


 その条件はいい。

 奏にも教えてもらい尚且つ編集スキルが身につくのだ。

 これ以上の好条件があるかと言われればないだろう。


「それじゃ、案件先に確認とれ次第連絡するね」


 そう言って彼女は嬉しそうに笑う。

 まぁ、一人でやるより二人でやった方が楽しいのは間違いない。

 そうして僕と彼女の楽しい二人だけの仕事が始まるのだった。

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