第88話 工場夜景の日

 本日二月二十三日は『天皇誕生日』で祝日でもありますが、もう一つ『工場夜景の日』でもあります。

工場夜景ファンをはじめ、多くの方々に工場夜景を身近に感じていただく取り組みの一環として二月二十三日(第一回工場夜景サミット開催日)を「工場夜景の日」として記念日申請し二〇一六年一月、正式に認定・登録されました。

この日は各都市が工場夜景に関するイベント等を開催し、「工場夜景の日」の普及を図っています。


 工場夜景と言えば、私には忘れられない漫画があります。

娘に是非読んでみてと勧められて読んだ「工場夜景」(有賀リエ作 講談社)です。

ネットで検索して読みました。


 工場地帯の近くに住む幼馴染の高校生、貴臣たかおみあお

二人はお互い惹かれ合いつつも、意思表示することなく高校生活を過ごしていました。

そんな中

「高校最後の夏休み、二人で工場夜景を見に行こう……」

そう約束しました。

しかし、ある事件をきっかけに、二人の関係は、抗えない運命に翻弄されていきます。

不条理に満ちた世界で、それでも想い合う二人を描く社会派ラブストーリーに涙なくしては読めません。


 穏やかで平和だった日常が、一瞬で壊れます。

加害者家族と、被害者家族、どちらも辛すぎます。

巻き込まれた家族の辛さはどちらの方も計り知れないほど苦しいことでしょう。

心無い周りの好奇の目や誹謗中傷……。

答えのない苦しい現状に、懸命に生きていく二人のそれぞれの姿がリアルに描かれています。

果たして二人が工場夜景を一緒に見に行く日が来るのでしょうか。


 二人の関係や家族の状況があまりにも切なすぎて色々考えさせられます。

本当に大切なものを見失わないようにと教えてもらった気がします。


もしも機会があれば読んでみて下さい。


近況ノートに工場夜景の画像あります。https://kakuyomu.jp/users/cocopin/news/16817330653596665173

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