第82話 ままごと遊び
昭和三十年代生まれの私。
スカイツリーの誕生……と言いたいところですが、東京タワーと誕生年が一緒です。
(きゃあ、歳がバレバレ 笑)
我が家は祖母、両親、姉二人、私と猫の六人プラス一匹の家族でした。
高度成長期に向かいますがまだ物のない時代。
我が家は貧乏真っただ中でありました。
小さい頃は、ままごと遊びが大好きでしたが、今の時代のようにままごとセットなど、もちろんありません。
「ままごと」の語源は「飯事(ままごと)」
ご飯の事を、幼い頃「まんま」と呼んでいた方もいらっしゃるかもしれません。
これは飯を食べるという意味の「飯事(ままごと)」からきたものです。
この「まんま」の発音が、遊びとしての「ままごと」の語源といわれています。
私の子供の頃は、平たい石がお皿になったり、ひび割れた食器が茶碗になったりしてました。
野原の草を取ってきて、手で揉んで漬物を作ったり、土を丸めてお団子にしたり、周りにあるものを利用して「ままごと」をしてました。
これが当たり前で、満足してました。
さて、私の子供達の時代は、おもちゃが豊富になり、ままごとセットを始め色々な玩具がお店で売られるようになりました。
しかし、我が家は、私と子供三人の四人家族でますます貧乏真っただ中でした。
だから「ままごと」セットなど当然買ってやることが出来ませんでした。
かわいそうなことをしたなと思っていました。
先日、娘に聞いたのですが、子供の頃は実家に行った時に、おばあちゃん(私の母)が家にあるいらなくなったお鍋やお茶碗、お皿などを全部用意してくれて、それらを使って「ままごと」遊びをしていたと言うのです。
私が仕事に行っている間の事で、私は全く知らなかったことでした。
その話しを聞いて、母に感謝するとともに、娘もそれで楽しんで遊んでいたと聞いて嬉しくもありました。
これぞ、「リアルままごと」です( ´艸`)
それはそれで有難いことでした。
孫が生まれて私は、自分の子供達には、満足に遊び道具やおもちゃも買ってやれなかった辛さがあるので、孫にはずいぶん甘くなり、何でも買ってあげたい衝動に駆られています。
それで、孫のためにキッチンセットを手作りしました。
そして、前から憧れて欲しくてたまらなかった木製のままごとセットを購入して、孫達が来た時、いつでも遊べるスペースも作りました。
私が叶えられなかったこと、子供にしてやれなかったこと、その夢を孫に託しています。
(*´σー`)エヘヘ、それで一番満足しているのは、この私です。
近況ノートに画像あります。
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