第81話 『シャーロックホームズ』シリーズ
私が小学校の時にハマっていた本に『赤毛のアン』を上げたことがありますが、その他にもう一つ、夢中で読んだ本があります。
それは世界的にも有名な『シャーロックホームズ』シリーズ(コナン=ドイル著)です。
ロンドンを舞台に、私立探偵のシャーロックホームズと彼と行動を共にする医者のワトソンが、謎めいた事件を解決していく物語です。
小学校の図書館で借りて読んだのが最初ですが、ホームズの豊富な知識と洞察力から、事件の真相を次々と暴いていく様子が小気味よくて面白くすぐに虜になりました。
その中で『まだらの紐』というタイトルだけを何故かしっかり覚えている作品があります。
でも、内容は覚えていません(笑)
それで今回その『まだらの紐』を改めて読んでみました。
ある朝、上品な身なりをした女性が、憔悴しきった様子でホームズを訪ねてきて調査を引き受けて欲しいと懇願します。
女性の名前は、ヘレン・ストーナー。
彼女は、人里離れた屋敷での暮らしと義父の性質、双子の姉ジュリアが亡くなった日のことをホームズとワトソンに話します。
ジュリアは、2年前に就寝中に悲鳴を上げたのち「まだらの紐……」という不可解な言葉を残して亡くなってしまいます。
死因もはっきりしないまま月日は経ちますが、その時の姉の異常な様子や姉の遺した言葉を、ヘレンは忘れることが出来ません。
そんなある日、就寝中にヘレンは生前に姉が口にしていた「口笛のような音」を耳にし、危険を感じ、助けを求めに来たのでした。
ジュリアがなぜ亡くなったのか?
「まだらの紐」とは何なのか?
緊迫する状況の中で、ホームズの観察力と推理が冴えわたり、驚きの結果に繋がっていきます。
ついでに『青い紅玉』というタイトルの作品も読んでみました。
この小説を読んで私が唸ったのは、事件に関わったと思われる男が落としていった帽子から、その持ち主を推理する場面です。
この帽子の持ち主はとても知識が豊富な男で、少なくとも過去三年は羽振りが良かったがこのところ落ち目になってあまりいい暮らしをしていない。
奥さんが夫への愛情をなくしてる。ある程度の自尊心は残っている。しかも散髪したばかり等々。
帽子一つを見て誰も気づかないような事をホームズが簡単に推理してしまうことです。
筋立てた理由を聞けば納得できるのです。
友人のワトソンも「君にかかると、どんな問題も答えが出てしまう」と感心しています。
今、改めて読んであの頃、夢中になって読んだときの面白さが蘇ってきました。
『シャーロックホームズ』シリーズは懐かしさもあり、読みやすい文章とテンポの良い展開で今読んでも惹き付けられました。
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