第79話 パート、初めての給与

 今年の一月からパートを始めて、初めての給与が一月二十七日に振り込まれました。

この職場は二十日締めの二十七日が給料日です。

一月十八日からパートに出始めた私は、二十日までに働いた日数は二日間。

パート時間は合わせて九時間。

この二日間の九時間分の給与が振り込まれたわけです。


 それで先日、給与が振り込まれた通帳を記帳してみました。

キュウヨと印字してあるのを見て、私はなんだか嬉しくなりました。

しかし、ムムム、金額が多くない?

私が計算した金額とは多く振り込んであります。

ひょっとして経理のミス?

あとで間違いでした!なんてのは嫌だなぁって思ってました。

それで次のパートの時に確認したら、介護処遇改善手当というのがあって私のようなパートにも日数に応じて還元されていたのです。

そのことは事前に聞いてなかったので、やった~!って感じ。

なんか得した気分でした。

それでなくてもこの五年間、働いて給与を得たことがなかった私にとっては給与を頂くことが新鮮な喜びでした。

改めて、通帳に印字されたキュウヨの文字と金額を見てニヤニヤしました( ´艸`)


 今年の一月から始まったドラマで『三千円の使いかた』(フジテレビ)というドラマがあります。

『三千円の使いかた』(原田ひ香 著 中公文庫)は以前、注目の本として取り上げられていたので、気になっていた本でした。

本屋さんで見かけた時に買おうかなって思っていたのですが、ドラマでやるなら、本は買わずにドラマを見ようと、その時は買わずに帰ったのでした( ´艸`)


 そのドラマの中で琴子(中尾ミエ)がお嫁さんの智子(森尾由美)の友人におせち料理の作り方を教えるシーンがありました。

その時にお礼の五千円をもらったことで、仕事のやりがいを感じて、琴子がしみじみとお金を得た喜びに浸るシーンがあったのです。

私も今回初めてのパートの給与を頂いてあの時のシーンが蘇りました。

「仕事のやりがい」なんてことは最初はあまり考えていませんでした。

しかし、働いたことが何かの役に立ってそれでお金を得るってこんなに嬉しいんだって思ったのです。

これは、いったん社会から退いて再び、社会に出ていったから感じることなのかもしれません。

以前、生活の為にがむしゃらに働いていた時には、給与をもらうのは当たり前みたいに思っていましたから。


 このドラマの主人公、御厨みくりや美帆(葵わかな)は、子供の頃から祖母琴子に言われていたのは「人はね、三千円の使いかたで人生が決まるの」です。

美帆はこのことで、毎日百円づつ、箱の中に貯めていきます。

私も、元々五百円貯金はしてましたが、パートで給与を頂くようになったのを機に毎日百円はめんどくさいので、毎月三千円づつ貯めていこうなんて思ってます。

たかが三千円、されど三千円。

その三千円の使いかたはこのドラマを見て勉強したいと思っている今日この頃です。






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