第70話 アルバイト ③
前回、高校の時のバイトの話しをしましたが、高校の時は自分のお小遣い稼ぎのためのバイトでしたが、今度は生活の為にしたバイトのお話しです。
何処かの回でシングルマザーの事は話したと思いますが、私には三人の子供がいます。
当然ながら私を含めて四人家族を私の収入で賄わなければなりません。
家賃を払って光熱費、食費などを私の収入だけでやりくりするわけですが子供達が大きくなるにつれ収入に対して支出の方が増えてくるようになりました。
色々工夫して節約はしてきましたし、子供達に我慢してもらったこともたくさんありました。
しかし、どうしても必要なものは削ることが出来ません。
さぁ、困りました。
そうなったら本業の仕事以外にプラスαが必要になりました。
そこで私は、上の二人が中学生になった頃から、本業の仕事以外にバイトをすることにしました。
その頃、パソコンがどんどん普及し始めた頃で、たまたま私の知り合いの方が新しく企業を立ち上げられて、オンライン通販や、その他いろんな分野の仕事をされていました。
その中でパソコン教室も立ち上げられていて、地域のあちこちで教室を開かれていました。
そこでたまたまパソコン教室のアシスタントを探しているので私に手伝ってもらえないかと言われました。
私は丁度、収入を増やすために何かないかと探していたところだったので、願ったり叶ったりと思い引き受けました。
働く時間帯や条件も良かったのです。
幸い本業の会社ではサイドビジネスをやっても文句は言われませんでした。
私の本業は五時半には終わり日曜日は休みでした。
パソコン教室は平日は夜七時から九時まで、日曜日は午前十時から十二時まで、午後からは二時から四時までだったので、本業と被ることはありませんでした。
パソコン教室の参加者は主婦や年配の方も多く、初級コース、中級コースと分かれていましたが私は初級コースのアシスタントをしました。
こちらの都合も考慮してもらえたので、私は都合の良い日だけを選んでバイトをさせてもらうことが出来ました。
週一回、三ヶ月かけてワードやエクセルなど一通り習えるコースとなっていました。
一クラス大体十五人から二十人くらいでした。
中にはパソコンに触れるのが初めてという方もいらっしゃったので、電源の入れ方からスタートです。
講師が前で説明しますが、中にはその説明だけではよく分からない方が何人かいらっしゃるので、その方の所へ行って、「ここはこうですよ」とアドバイスするのが私の仕事です。
実は私、パソコンは仕事で毎日使っていたのでパソコンに慣れていたというだけで、ワードやエクセルなどを全てマスターしていたわけではありません。
なので、講師の説明を逃さないようにしっかり聞いて、自分で理解しながら、分からないという方にアドバイスしてました
( ´艸`)
だから、バイトをしながら私自身が勉強していたのです。
このバイトをしている時は、本業の仕事をして家に帰って夕食の準備をして子供達と夕食を摂ってからバイトに出掛けたわけですが、夕食の片づけは子供達が順番でやってくれていたので助かりました。
洗濯物を片付けたりするのも手伝ってくれていました。
子供達に助けられながらだったので出来たバイトだったのかもしれません。
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