第2話 目

 私は、上司のスティーブンの目が気に食わなかった。上目遣いで、いつも、私の上げ足をとろうとしてくる。私は、見下される事がとても嫌であった。

 私は、その日、スティーブンに、仕事の相談があると嘘を付き、夕食を共にすることにした。そして、あること無いことを言ってご機嫌を取った。ワインを2本開け、スティーブンを完全に酔わせた。

 帰り道、フラフラしているスティーブンは、私に、もたれかかって来た。肩を貸すと、「少し休みましょう。」そう言って、裏路地まで誘導した。フェンスに倒れるように座り込むと、スティーブンは眠り出した。

 そして、私は、凶行に走った。まず初めに、スティーブンの両方の目を両手で、掴み、えぐり出した。スティーブンは、「ギャーーーーーーーーーー。」と奇声を上げた。私は、持っていたネクタイで、首を締め、殺害した。死体を見つめ、私は言った。

 「お前には、目がない方がいい、、、。その方がずっといい、、、。」そう言うと、私は、スティーブンの両目を口に入れ、食べた。そして、“私は正義だ。”と自分に言い聞かせるのであった。

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