君を食べたい
伯人
第1話 舌
本作には、残虐な表現、暴力シーン、性描写が含まれています。18歳未満の方の閲覧はおすすめ出来ません。
私の名前は、シャロン。初めて人を食べたのは、妻のマリアだった。妻とは大学の時に知り合い、25歳で結婚した。しかし、私には、愛というものが、まるで分からなかった。ただ、愛してると言われ、キスをして、セックスをする。それが、本当の愛というものなのか。私には見当もつかなかった。
27歳の、結婚記念日の事であった。妻は、私に、プレゼントを用意していた。私も、新しいネックレスをプレゼントとして買っていた。一緒にワインを飲みながら、ローストビーフを食べた。一見すると、これが幸せな夫婦に見えるのであろう。妻は、私に言った。「私は、あなたに出会えて、本当に良かった。ずっと私のそばにいてね。愛してる。」と。
そして、私達は、キスをした。そっと唇が触れ合い、舌を絡め、キスは激しさを増していった。
その時だった。私の中で、プツンっと何かが切れる気がした。
気がつくと、私は、妻の舌を噛み切っていた。妻は、自分の残りの舌で窒息しかかっている。妻の口から、血が流れ落ちる。私は口の中にあった、妻の舌を噛み砕き、飲み込んだ。そしてこう言った。
「愛って何なんだ!私は、愛なぞ感じた日など一度もない!そう、、、。そうだ。お前の舌が悪い、、、。舌が無ければ、軽々と、愛してるなどと言えぬだろう。これは、お前のためなんだ。お前には舌がない方がいい。その方が、ずっといい、、、。」
妻のマリアは、もがき苦しみ、窒息して死んだ。
その日からであった。私の人々への制裁が始まったのは、、、。
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