依存症
常連がいると、いつもこいつはこんなことを言う。
「ウチの料理に、アヤシイ薬が入っているんじゃないか?」
とある小料理屋では、常連客を作るためにそういう薬を料理に混入し、食べさせているという事件があったらしい。
だが、そもそもそんなものが入っていなくても、ウチの料理は美味い。
「でも、特に理由もなくウチの店に来る客って、いないよね?」
それはそうだ。
ウチの店は、記憶に関する悩みを解消するためにあると言っても過言ではない。
「常連になるってことは、少なくとも忘れたい何かがいつもあるから、だよねぇ」
ストレス社会だ、そんなこともあるだろう。
だが、もう一つ可能性があるとしたら。
「知らないを知ることも、引きつける理由になると思うぞ」
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