デリバリーランチ

 このレストランは、昼食のデリバリーも行っている。

 お得意様は、別の市にある超有名企業。

 今日もいつものサンドイッチセットをおよそ三百五十個。全社員分の注文だ。

「お、届いたぞ。いつものデリバリー」

「これこれ。これがないと仕事にならなくて」

 到着と同時に消えていくサンドイッチ。

 手に取られたと同時に社員の胃袋にどんどん消えていく。

「よっし! やる気出てきた!」

「これでまだまだ仕事ができる!」

 食べ終わると同時に、社員は持ち場へと帰っていった。

 しかしこのデリバリー、管理職は絶対手をつけない。

「我々は家に帰らないといけないからね」

「疲れは体のサインだから」

「タイムカードはちゃんと押す。基本だよ」

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