第3話 天国

グレンとルナールは窮地に陥ったケビンを難なく助け、ケビンの姉サマンサの救出に向かおうとしたが・・・グレンの口からサマンサがシャイターンのメンバーになっていることに驚愕する二人・・・

「なんでサマンサさんが悪人であることを勝手に確信するんですか!?まだサマンサさんの消息を追っていないのに!?」

ルナールは感情的に批判した。しかしサマンサの弟のケビンは冷静そのものでその顔は何やら悔しがっていた。

「これはあくまで予想だがその予想が本当になることだってあるんだ。いくらお前が自分の正義感でサマンサを救おうとしてもそれはサマンサにとっては余計なお世話とも言える。私は正義の味方でも悪の支配者でもない言い方に例えるなら第三者つまり中立の立場にいる。サマンサが悪魔と契約した場合は即座に殺すつもりでいろ。一つの優しさが余計に人を殺しかねないことを覚えておけ。」

ルナールは悔しさで歯から血が出るほどに自分の無力さを嘆いていた。

「いくらなんでも・・・!」

「もういい!」

「えっ・・・」

ルナールがグレンに反論しようとするもケビンがルナールを止めた。

「ケビン君・・・どうして。」

「俺がいけないんだ・・・俺がいけないんだよ!」

ケビンが急に懺悔した。

「どうしたんですか急に大声出して・・・!」

そのケビンの言葉に驚いたルナールはケビンを宥めようとするも何もできなかった。

「俺が姉貴と喧嘩してそのまま姉貴を一人にしてきたから姉貴はシャイターンに入っていったのかもしれねぇ!俺が全部悪い!俺は姉貴を助けたかっただけなのに・・・!」

ケビンは泣きながら後悔した・・・自分のせいで姉を一人にしてシャイターンに拉致されたとかもしくはシャイターンに洗脳されたとかの可能性もある。

「お前は本当にサマンサを救いそして和解することができるのか?」

グレンはケビンに問うた。自分の姉を救いそして和解することを約束してくれるのかケビンを今試した。しかし今のケビンは罪悪感に苛まれているが、そこから立ち上がるのかグレンは試している。

「何もそんな状況でケビン君が・・・」

「俺は大丈夫だ、ありがとう。」

ケビンがルナールを止める。

「俺は何があっても姉貴救う!そしてちゃんとケジメはつける!」

「よしその域だ・・・これでなければならないからな・・・今日はもう遅い、早く寝ていくぞ。」

そして三人はホテルで寝て朝を迎える。 続く

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