シミュラクラ現象

後日談

スズメバチの巣の再発見を受けて学校側は徹底的に校内の蜂の巣捜索を行った。そして僕が発見した木にあったものとは別に、新たに二つの巣が発見された。これらの巣はすぐに駆除され、現状校内に蜂の巣はなくなった、と思われる。

やっぱり木にぶら下がってた人間の頭も、蜂の巣だったんだ。

そしてまた注意喚起のプリントが配られる。もう巣は駆除済みという事で、クラスメイト達はどこか他人事だ。プリント見ても特段大きな反応はない。

僕はプリントに目を落とす。

後から発見された二つはそう見えないが、あの木にあった巣は、やっぱり人間の顔のように見える。

でもクラスの雰囲気から察するに、誰もそんな事を思っていないようだ。確かに写真で見る限りでは蜂の巣だ。

僕がおかしいだけなのか？

気分が暗澹とするその一方で、頭の中には大きな疑念が渦巻いていてた。

どうしても気になることがある。

プリントの写真をまじまじと見る。

この新たに発見された二つの蜂の巣。

これが人間の腕と脚に見えるのは、僕だけなのか？

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読んでいただきありがとうございます。

シミュラクラ現象これにて完結です。

ほら、皆さんの周りにもいっぱい顔がありますね。

いや、アレは腕かな？

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