第369話 Gが製造過程で入ることもあるさ。

マクドナルドのハンバーガーで、中にGが入っていた、ということがありネットニュースを騒がせたことがあった。本日のネットニュースでは「混入の経路は分からないが、ハンバーガー製造の過程で入ったことは間違いない」とのことであった。


レストランなど、食品を扱うお店では、Gがいるのは避けられない。人間にとって心地よい環境は、Gにとっても過ごしやすい環境である。なので、快適に生活しながらGのいないことを望む、ということは極めて難しい。


数年前、妻と少しお高めの店に昼食を食べに行ったことがある。食事を楽しんで、最後に妻の注文したコースについている点心がテーブルに届けられた。妻が何気なく饅頭を箸でつかみ、食べようとしたところ、裏面の皮の中にG(結構デカい)が練りこまれていた。


妻は「ヒッ!」と小さく叫んで固まってしまった。顔色も真っ青になった。私もそれを見て言葉を失った。ただ、大声を出してしまうとお店にも、食事中の他のお客さんにも迷惑がかかると考えた。私は手を挙げて、ウェイトレスさんに来てもらった。ものを見せるとウェイトレスさんも顔色を変えて、「大変申し訳ありませんでした」といってすぐに厨房へ。厨房から支配人と思しき人も来られて、「この度は不快な思いをさせてしまい、大変申し訳ありませんでした」と謝罪を受けた。夫婦二人とも文句を言うつもりはなかったので、適切に対応してもらえて、大変恐縮した。妻には、再度、同じコースメニューが「最初」から出てきた。お気持ちはありがたいのだが、「点心」はメニューの最後なので、もう二人とも満腹に近い状態である。とても食べきれるものではない。お店の方に、「ありがとうございます。もう二人ともたくさん食べたので、もう結構です」と伝え、会計に向かうと、「本日は会計は結構でございます。大変申し訳ありませんでした」と再度謝罪を受けた。お金は支払うつもりだったので、「お金を支払います」と伝えたが、強く固辞されたのでお言葉に甘えることとした。


そんなわけで、思わぬところでGが混入することはあるのである。同じく数年前、ペヤングソース焼きそばにもGが混入していたことがあったではないか。これは多分、揚げる前の麺の容器にGがたまたま入り込み、そのまま麺と一緒に揚げられたのだろう。


交通事故みたいなもので、Gが混入するのを100%防ぐのは難しいのかもしれない。


余談だが、最近「昆虫食」が注目されており、コオロギの粉末を混ぜ込んだメニューが発売されている。その一方で、ぜんそくなどアレルギー疾患を誘発する物質の一つにG由来の抗原が挙げられている。今後昆虫食が増えていくにつれて、「コオロギアレルギー」の人が増えてくるのではないか、と気になるところであるのと同時に、「粉末化」しているので詳細が分からないが、こっそりGが混入されている、なんてことがあるのかもしれない。


う~ん、昆虫食用のコオロギの餌として、「おから」などを使っているとのことであり、それなら、「おから」の方を食べたいなぁ、と思うのは、食に対して保守的だからなのだろうか?現実としても、「おから」そのものを食べる方が効率的であるはずである。

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