第288話 何とびっくり!

拙文の第285話で話題に上げた、帽状腱膜下血腫で亡くなったbabyちゃんの判決が今日言い渡された。5300万円の損害賠償請求に対して、医院に5100万円の賠償を命じる判決が出た。


判決では、発症4時間の時点でチアノーゼを呈している状態の児について、その5分後に医師に連絡した際に、児のチアノーゼについて報告していなかったとのこと。その時点で医師に正確に状態を報告していれば、救命できた蓋然性が高い、との判決だった。


吸引分娩の是非については、その施行については問題がなかったとの判断を示した。


何とびっくり!babyちゃんの状態が悪くなっているので、医師に連絡をしたのだと思っていたのだが、医師に正確に報告していなかったとのことだった。


そこについての真偽のほどは、一次資料を閲覧できないので何とも言えないが、5分後に医師に連絡したのに、その情報を医師に伝えなかった、ということに少し疑問が残る(その情報を伝えないとしたら、いったいスタッフは何のために深夜、医師に電話したんだろう?)。


もし、医師に連絡した際に、児がチアノーゼ、呻吟を呈していると報告していなければ、医師の初動が遅れた、ということについても整合性は取れる。ただし、それを発見して5分後に医師に連絡しているのに、そのことを伝えなかった、という点で疑問は残るのだが。


判決後、ご遺族は「主張が認められてうれしい。ただ、もっと早く転送できていれば助かっていた。本当に悔しい」とのコメントが出ていた。そこは偽らざる正直な思いだろう。


ただ、繰り返しになるが、児の異常を発見して5分後に医師に連絡を取っているのに、正確な状態を医師に伝えていない、ということがあるのか??ということだけが不思議である。

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