第195話 腰が痛い…。

何をしたわけではないが、この1週間ほど、腰痛に困っている。もともと腰痛持ちなのだが、いつも誘因なく腰痛が来るので、慣れっこといえば慣れっこなのだが、腰痛が続く間はいろいろと不便で困っている。


初めて強い腰痛を覚えたのは高校2年生の春休みだった。クラシックギター部で毎日何時間もギターを弾いていたが、正しい姿勢でギターを弾かないとどうも腰に負担がかかるようだ。しかもそのころは若かったので、普段は電車で通学している高校へギターを2本抱えながら、毎日行きだけだが歩いて練習に通っていた。その数日前から顧問の先生がひどい腰痛で困っておられた。大変だなぁ、と思っていたある日、起床するとひどい腰痛が。ギターを2本抱えながらなんとか練習に参加すると、にこにこした顧問の先生が一言「昨日まであんなに腰が痛かったのに、今朝起きたらスッキリ治っていたよ」と。その日、「腰が痛い~」と言いながらやってきた僕のことをクラブのメンバーみんなが知っていたので、みんなが大爆笑。たまたまの偶然と思うが、まるでひどい腰痛の神様が先生から私に引越ししたみたいだった。


最初に通った大学時代は、継父の勤務先の会社で長期休みには引っ越しのアルバイトをしていた。その時には腰痛に悩むことはなかったのだが、膝の痛みに苦労した。あまりに膝が痛いので、整形外科に受診。レントゲンを撮ってもらうと先生から「う~ん、このひざ、ずいぶん年を取っているね。20代前半の膝じゃないよ」と言われてしまった。以前にも書いたが、私の記憶にない小さいころ、足に奇形があり、特殊な靴を履いていたこと、結構ひどいO脚があること(下腿の荷重骨(重さを支える骨)は「脛骨」というが、自分の足を見ると、両下腿とも、脛骨が湾曲しているのが分かるほどのO脚である)が影響していたのだろう。整形外科の先生の言葉、今解釈すると、おそらく年齢に不相応の変形性膝関節症がある、ということだったんだろう。もともと変形のある膝で、重量物を抱えて階段を上り下りしたりしていたので、膝が痛くなるのはむべなるかな、と今ではよくわかる。


元々小食だったのだが、引っ越し屋さんのバイトでご飯をたくさん食べるようになり、学業が忙しくなってバイトをしなくなっても食べる量が変わらなかったので、どんどんと体重が増えてきた。肥満は当然のことながら、腰痛にも、膝の痛みにも悪影響がある。


あと、研究室にこもるようになって座り仕事が増えたせいだろうか、そのころから年に一度くらい、1週間ほど腰痛に苦しむようになった。なんとなく腰が重くて、身体を動かしたときに不意に電気が走るように痛み、その時には脱力することもある。


ここ数日の腰痛もそんな感じである。痛みは右>左で仙腸関節部~L5/S1あたりにあり、右坐骨神経のtrigger pointに痛みを感じる。体の動かし方によっては強い電撃痛が腰に走り、右下肢が瞬間的に脱力する。右大腿裏面にも痛みが放散しているときもある。会陰部には症状がなく、馬尾症候群は併発していなさそうだ。


妻や長男が「病院に行って」と言ったので「毎日、病院に行っているよ」と軽口で答えたら、「意味が違うやろ(怒)!」と妻に叱られた。


臨床診断としては、腰椎椎間板ヘルニアか、腰部脊柱管狭窄症とそれに付随する右坐骨神経痛。正確なところはMRIが必要だが、当院にはMRIはない。手術を受けるほどの重症度ではないので、しばらくはNSAIDsを飲んでやり過ごすか、放置であろう。増悪因子は肥満だが、現在ダイエット中。ということで、しばらくこの腰痛とは付き合うことにする。


ただでさえ、年齢と肥満で若いころのように素早く動けなくなっているのに、腰痛で動きが鈍い、というのは不便である。トホホ。

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