第89話 時代とともに、ちょっと変わってきた気が…。

私たちが子供の頃からあったメロンパン。子供時代、メロンの味が大好きだった私は、メロンパンを食べるたびにいつも思うことがあった。「メロンパン、メロンの味がせえへん(しない)けど…」と。メロンパンを買ってもらうと、表面の甘いところだけを食べてしまい、中の「普通のパン」のところを食べるのに苦労していたことを思い出す。


大きくなってから、「メロンパン」は表面の模様が「マスクメロン」に似ているのでその名がついた、ということを知った。


ところが最近は、少し風向きが変わったようで、パン屋さんでメロンパンを買うと、表面はこれまでの白ではなく、メロンをイメージした淡いグリーンで、中にメロン風味のクリームが入っている。これはまさしく、私が子供の頃に「メロンパン」の響きから連想していたものそのものである。


「違う!メロンパンの定義はそうではなかったはずだ!」と心の中で強く思いながら、子供たちと自分のためにトングを伸ばす私がいる。


子供の頃にイメージしていたメロンパン。イメージ通りでおいしい(笑)。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る