第19話 蒼い告白と朱い告解

 復讐なんかじゃない。そんな陳腐で感情的なものといっしょにしないでほしい。これは論理と倫理に則って導かれた、極めて妥当な結末だ。

 父の地元であるこの村に、八歳のわたしと姉の朱依しゅいが初めて訪れたのは、十年前の夏。朱依と会うのは一週間ぶりだった。わたしは母と、朱依は父と住んでいたからだ。

 それでも、わたしたちの関係は悪くなかった。奥手で人見知りで、訳あって友人もいない姉の相手をするのは気分が良かった。朱依がわたしに憧れ、わたしに依存している感覚に、満たされるものがあったのだ。

 あの夏も、朱依が父の実家から出ることはほとんどなかった。それだけでも充分なはずだった、その家族旅行を彼女の生活のガス抜きとして機能させるには。小さな裏庭での手持ち花火に流しそうめん、人通りが皆無な夜中に神社に行って肝試し……そんな戯れを適当にこなしてやれば、頭の弱い姉はきゃっきゃと喜んでいたことだろう。

 でも、そうはならなかった。わたしが、そうしなかったから。そんな暇がなかったのだ、あの夏のわたしには。

 だってあの夏この村で、運命の男の子に出逢ってしまったんだもん。

 わたしは夏中、姉を放って、外で彼と会っていた。楽しかった。嬉しかった。幸せだった。誰からも愛されないような出来損ないの姉のことなんて、忘れてしまうくらい。

 いや、正確には忘れたわけじゃなかった。彼との幸せな体験を毎夜、自慢する相手としては申し分なかったからだ。わたしが語る彼の魅力を、あの子はまるで、おとぎ話の王子様の大活躍を聞くみたいに、目をキラキラ輝かせながら聞いてくれた。

 満たされたのだ。つまりは、だって。彼が王子様なら、わたしはお姫様じゃないか。

 そしてあながち、そんな喩えは的外れでもなかった。

 わたしと彼は、おとぎ話みたいな、世界一素敵な約束を交わしたのだから。

 ううん、本来ならそれが当り前じゃなくちゃいけない。でも、大人の世界は腐っていて、許されざる裏切りが溢れている。そんな世界に抗うように、わたしたちは永遠の愛を誓ったのだ。

 幸せの絶頂だった。一生涯のパートナーが決まった。

 そのはずだった。その直後だった。

 わたしが父に攫われたのは。

 当然のように彼は助けに来てくれた。一生守るという言葉をさっそく実行に移してくれた。でも八歳の子どもが大の大人に立ち向かうのには限界がある。彼は失神させられて、わたしは父に拉致された。

 その後の十年間は地獄だった。でも耐えられた。必ず彼が助けに来てくれると信じていたから。わたしが父と言い争うのをその目で見て、目を覚ましたときにはわたしが消えている。拉致されたということくらい子どもにだってわかる。お巡りさんでも頼れる大人でも引き連れて、わたしのもとまで辿り着いてくれるに決まってる。

 だから辛くも怖くもなかった。リスクを冒してまで脱獄を図る必要がなかった。約束された助けをおとなしく待っているのが賢明だと信じられた。むしろここで勝手に動くのは、彼との信頼関係を裏切ることになる。疑うことすら許されない。だって永遠の誓いを交わした恋人だもん。


 十年間、彼は助けに来なかった。


      *


 復讐してくれればいい。私は大好きな妹を、自分の欲望のために裏切ったのだから。

 私、つまり鈴木すずき朱依しゅいという人間は、この世に誕生した時からずっとこの世に存在していないことになっていた。無戸籍児というらしい。母、鈴木すずき紫依しよりが産んだ子どもは、双子の妹、鈴木蒼依だけ。それが社会に認められている事実だった。

 父の目的が、自分を裏切った妻への復讐なのか、それとも何か他にあるのか、私にはわからなかった。でも父の「過去に戻れたら」なんていう自嘲気味の呟きは何度も耳にしていた。だから、そういうことなのだろう。やり直すつもりなのだ、裏切られる前に戻って。そのための実験体が、元からこの世に存在していないことになっている朱依という女の子で。父の研究が実験段階に入れば、たぶん、そう長くは生きられない。問題ないのだ、初めから存在してないのだから。死んだことにすら、ならない。

 そんな私の味方はずっと、妹の蒼依だけだった。母は父に脅され奪われた私の存在を、記憶から抹消することにしたらしい。まぁ彼女に恨みはない。精神を安定させるためにはそれしかなかったのだろう。

 蒼依はよく、母に内緒で私の「部屋」に遊びに来てくれた。私と同じ顔なのに、私と違って頭が良くて、表情が豊かで、笑顔が素敵で、お話が上手で。いつも幼稚園や小学校での面白いお話を聞かせてくれた。たくさんの友達と遊んで笑って喧嘩して、いろんな男の子に好かれて呆れて苦労して……私には一生味わえないような体験を蒼依は毎日享受している。

 憧れていた。大好きだった。羨ましかった。蒼依に、なりたかった。

 父の地元の村に蒼依と共に訪れたのは、そんな朧げであやふやな憧憬が歪に形を変え始めた、八歳の夏だった。

 外への羨望を抱き、父へ反抗的な目を見せるようになった実験体のガス抜きが目的――当の実験体である私自身がそう思っていたし、実際ある面においては充分その効果を発揮していた。蒼依と過ごしたあの時間には何物にも代えがたい幸せがあったし、そんな時間を提供してくれた父に感謝すらしていたのだから。

 しかし、逆効果だった点が一つある。外の世界への、他人との繋がりへの、より正確に言えば恋愛への、さらに具体的に言えば――あの蒼依があそこまで熱を上げて語る王子様への――胸の内から湧き上がる欲求は、抑えきれない程に高まってしまっていた。

 父は、それを確認したかったのかもしれない。実験体の爆発の予兆を。そして今更ながらに気付いたのかもしれない。社交的で賢くて正義感があって姉思いで、自らのコントロール下にない蒼依を野放しにしておく、そのリスクを。朱依の爆発を強制的に押さえつけた時、実験によってその命が絶たれた時――蒼依の告発を防ぐ術があるのか。行きずりの種で誕生したくせに、社会から確かに存在を認められたその娘の言葉を、封殺することが出来るのか。

 今、様々な情報を手に入れて思い返してみれば、あれは父が一つの仮説に到達し、実証実験へと着手するタイミングだったのだろう。ナイーブになった父はそこで立ち止まり、考え直してしまったのだ。実験対象として最適なのは、本当に出来損ないの方なのかと。世の中に解き放しておいてもリスクがないのは、むしろ、無能で且つ洗脳も済んでいるこの出来損ないの方なんじゃないかと。

 確信に至った父は、私に甘い誘惑を囁いた。

 すなわち――蒼依にならないか、と。

 私は頷いた。何の迷いもなく――そう、見えるように。

 本当は、決めかねていたのだ。いやむしろ、ほとんど拒絶するつもりだった。ただ、どうしてもその誘惑に、その場で逆らい切ることは出来なかった。

 だが別にそれでいいのだ。むしろ父を欺く良い演技として機能しただろう。

 私の作戦はこうだった。予定通り父が蒼依を攫うところを、写真にでも撮って、お巡りさんに持っていく。それで全て終わりだ(と、当時は思っていた)。

 ずっと父親の言いなりだった。そのままでも別によかった。外への憧れは高まり始めていたけれど、実際は爆発なんてしないと、自分でわかっていた。可愛くてカッコよくて面白い妹が相手をしてくれるなら、それで満足だった。逃げ出すつもりも、本気で反抗するつもりも、私にはなかったのだ。

 でも、蒼依に危害を加えるというなら話は別だ。世界一大切な人。世界で唯一、私を大切にしてくれる人。そんな大好きな妹を裏切るわけなんてない。

 私は、裏切った。

 真っ暗な夜。寂れた神社。蒼依を引きずる父。必死で抵抗する妹。そこに現れた――王子様。

 一目でわかってしまった。見えてしまった。この先の幸せな人生と、自分という人間の本質を。

 大の大人に暴行を受けて、それでも立ち上がろうとする彼を見て、得も言われぬ高揚感に全身が包まれていった。一瞬で、反射的に、決意した。

 私は、蒼依を裏切る。死に物狂いで守ろうとしてくれるあの熱い視線の先にいるのは、これからずっとずっと、私なのだ。


 十年前のあの夏の日、私は、蒼依になった。


      *


 彼に何かあったんだ。監禁生活十年目にして、わたしはその考えを、ついに振り切ることができなくなった。

 そんな考えは、煩悩だと思っていた。ここから逃げ出すための言い訳でしかないと、自分を責めた。父に蹴られるのも殴られるのも、一瞬でも彼を疑ったことへの罰だと思えば、むしろありがたく受け入れられた。

 でも、さすがに遅い。十年待った。もしかしたら今までは、告発を大人に取り合ってもらえなかったのかもしれない。でももはや、彼は一人でもここを探り当てて、父に立ち向かえるだけの成長を遂げているはずだ。

 そして何より、彼も結婚できる年齢になったんだ。すぐにでも指輪を持って迎えに来てくれないなんて、こんなにおかしいことはない。

 確信した。何か重大な障害が彼の身に降り注いでいるのだと。猜疑心皆無の、心から彼を信じた上での、脱走の理由が、十年目にして初めて生まれた。

 だから私は逃げた。

 十年間従順であり続けた娘にすっかり油断し切っていたのだろう。コーヒーに混ぜたそれを、父は何の疑いもなく飲み込んだ。倒れた。悶え苦しんだ。のた打ち回りながら真っ赤な目でわたしを睨みつけ、汚い言葉で罵倒し続けた。

 わたしは、優しく言い残した。

「十年間、わたしが飲んでたミルクだよ?」


 自転車窃盗、不法投棄、不正乗車、不正乗車、万引き、不正乗車、自転車窃盗、不法投棄――軽犯罪を繰り返した末、遂にわたしは辿り着いた。十年ぶりのこの村に。

 そこからは早かった。十年ぶりの地でも、わたしの体は覚えていた。勘は冴えていた。なぜかはわからないけど、彼の家に向かうよりも先に、わたしはあの神社へとフラフラの脚を走らせていた。

 わたしと彼が出逢った場所。婚約をした場所。永遠の約束を誓い合った場所。別れることになってしまった場所。

 理由なんてないけど、わたしたちがこの村で再会するとしたら、あの場所しかないと、直感がそう告げていたのだ。

 ビンゴだった。彼はそこにいた。暗闇の中でも、十年ぶりの姿でも、彼が彼だということが一目でわかった。ここでずっと、わたしのことを待ってくれていたんだ。

 すぐさま彼の名前を呼ぼうとして、口を押さえる。もったいない。十年ぶりの再会。驚かせたい。こっそり近づいて、後ろから抱き着いてやろう。監禁部屋で眺めていたドラマであったやつ、だーれだ、ってやつだ。

 驚くかな。すぐにわたしだってわかるかな。わかるよね。喜んで、抱き合って、ちゅーして。泣いちゃったりして。うん、泣くよね、そりゃ。泣いて? いっぱい泣いてね。二人で泣きながら、いっぱいいっぱい大好きって言い合うんだ。

 ちょっとイジワルかもだけど、それくらい許してくれるよね。十年も待たされたんだもん。悪いのはあなたじゃないけど、ちょっとだけ復讐、みたいな?

 そうやってわたしは、ニヤニヤ顔のままで、胸が高まるままに、茂みから一歩を踏み出して、

「「「――え……」」」

 困惑の声を漏らしたのは、三人。わたしと彼と、そいつ――彼の背中に身を隠した、黒髪で少しだけ日に焼けた、優しそうで、とても綺麗な――

「……ママ……?」

 思わず、口から零れ落ちていた。

 ママ、だった。十年前まで一緒に住んでいた、八年間女手一つでわたしを育ててくれていた、実の母親の姿がそこには――違う。

 ママじゃ、ない。若すぎる。もともと年齢の割にかなり若く見られる人だったけど、それにしたって幼すぎる。最後に別れた時ですら、ママはもう少し大人っぽかったはず。しかも、あれから十年たってるんだ。こんな、高校生か大学生みたいな……そうだ、見たことがある。昔のママの写真。出逢ったばかりのころのママをパパが撮ったもの。あそこに写っていたママが、そのまま今、目の前にいる。

 どういう、こと……?

 何で、若いころのママが、いま、彼といっしょにそこにいる? 何で、彼とそんな親しげにくっ付いている? まるで、守られているみたいに。わたしがいるべきはずの、その場所に。

 そういえば父がよく、「過去に戻れれば」なんて自嘲しながら呟いていたっけ。あんな薬じゃなくタイムマシンでも発明していれば、こうやって裏切る前のママと会ってやり直すことができたのに――なんて、バカな話を考えてしまうほどに、わたしは混乱していて――

「愛一郎、今この子、私のこと、ママって……」

「落ち着け、蒼依。きっとどこかの家の親戚の子だ。迷い込んじゃっただけだろう」

 ――は?

 今、この二人、何て……?

 愛一郎。蒼依。

 手を握り合いながら、目の前の二人は、確かに互いをそう呼び合っていた。

 心臓が、暴れ出す。脳が急速に回転し始めて、この状況を、その真実を、紛れもない事実を、導き出してしまう。

「――――あ……」

 膝から崩れ落ちていた。

 全部、わかってしまった。知ってしまった。理解できてしまった。

 なーんだ。そっかそっか。なるほど。だから助けに来てくれなかったんだね。

 だってあなたの隣にはずっとずっと蒼依がいたんだもん、助けなくちゃいけない蒼依なんてこの世には存在しないものね。

 ふーん、あー、そうなんだ。へー。見惚れちゃうね。すっごい美男美女だよね。

 わたしもホントなら、こんな美人さんになってたんだ。ほんっとーにママに瓜二つ。あーそっか、そういうことね。あの父親が、娘をこの姿に近づけたくなかった気持ちが少しわかっちゃう。この大人の美貌は、あの男にとっては悪夢で悪魔で――裏切りの象徴なんだ。

 なるほど、そりゃ人生かけてまで成長抑制剤なんてもの作り出して、娘の成長止めたがっちゃうよね。

 うんうん、ごめんね、パパ。正しいのはパパだった。パパは何も間違ってなんてなかったよ。ま、残念ながら完全には止められなかったみたいだけどね、わたしの成長。あんなに苦しい思いまでしたのに。初めて飲まされたときには一か月も動けなくなっちゃったっけ。割に合わないよ。正しかったけど、無能だったんだね、パパは。

 まぁでも、パパの無能さのおかげで、こんな状況でも何とか「方法」を捻り出せた。

 はぁ……あーあ。やだやだ。ホントやだ。こんなこと、やりたくないのになー。

「……ママ……ママ、だ……」

 でも、しょうがないよね。だって、裏切られちゃったんだもん。やるしかないんだもん。

「うん、ママだよね……」

 うーん、でもなかなか難しいかな。これ以上のことを今すぐには……まぁでも、だいじょぶか。行き当たりばったりになっちゃったって問題ないね。だって、あれを伝えるだけで、すぐに全部終わるはずだもん。一瞬だ。細かい過程なんて重要じゃない。

「……そして、こっちが、パパ……パパだ……」

 世の中の、信頼の、恋愛の、人間関係の。本来あるべき姿に従って。ただただ粛々と。

「パパ、ママ、わたしは……あ、あ、あなたたちの、娘、です。未来からきました。二人に、大切なことを伝えるために」

 だからこれは、復讐じゃない。


      *


 私が朱依という名を捨て、蒼依になってから数か月。行方不明の父から最初で最後の手紙が届いた。内容は簡潔。蒼依が死んだ。事故、という二文字が指しているのが、タイムマシン関連の実験の失敗だということを、八歳のわたしは悟っていた。当然、共犯者の私に涙を流す資格はなかった。

 今、新情報を整理して考え直してみれば、「蒼依の死」というのは、私と、おそらく蒼依が通っていた学校だけに向けたフェイクだったのだろう。二度と私達が生まれ育ったあの街に帰ってくるなと言われていたけれど、私が行かなくても、蒼依の友達が蒼依を探して訪ねて来たりなんかしたら、たぶん当時の私はボロを出してしまっていたことだろうし。

 本来であれば、そんな偽装工作を不要にするために朱依という無戸籍の実験体を用意していたはずなんだけれど。成り代わりという手順を踏むことになってしまった以上、念には念を入れたかったはずだ。

 とはいえ、死亡診断書を偽装したりするのに比べたら、一つの小学校、主に児童達を欺くのはお手軽だっただろう。何たってあの学校の理事長はママの不倫相手の一人だ。弱みさえ握ってしまえば、もはや父は大胆な脅迫も躊躇わなかったはず。一人の児童が学校から消えた理由を、校内限定で、転校ではなく死亡ということにする。ワンマン理事長の手にかかれば、そう難しくはなかったのかもしれない。

 母に関してはそんなもので騙す必要すらなかった。ママはずっと――あの家に私が蒼依の顔をして帰ってきたあの瞬間からずっと――私が蒼依であると、自分が育て上げた「一人娘」であると、信じている。自分自身に言い聞かせて、騙して、思い込ませている。そうでもしないと、精神状態を保てないのだ。

 ママはパパには逆らえない。本来は不倫相手との子どもの存在自体を許せなかった父が、母の命懸けのお願いによって、出産に関してのみ譲歩した。稼ぎの少ない母に養育費以上の金額まで振り込み続けている。

 そいつが蒼依だと父に言われたのなら、母にとって、そいつだけが蒼依なのだ。そうやって母は、自慢の娘である蒼依を八年間、自慢の娘であるはずの蒼依を七年間、女手一つで育て上げたのだ。

 この村で一人暮らしを始めるために家を出た時、母との最後の別れの言葉は、互いにとても恭しいものだった。

「「お疲れ様でした。」」


 ねぇ、蒼依。分かる?

 一方は大好きな王子様と恋人同士になれて、一方は大好きな王子様を奪われて十年間薬漬けにされ監禁。

 同じ遺伝子を持った私達の運命が、どうしてこうも違うものになってしまったのか、あなたには分かる?

 頭の出来の違い? 器量の差? それとも愛想? 教育環境の良し悪し? 産まれたときの体重差? そんなもの関係なくて、実際はただの運?

 違うわよ。どれも違う。その全ての立場が逆だったとしても、たった一つの点が今と同じなら、結果は全く変わらなかった。ただ一つの感性の違いが、私を幸せにして、あなたをどん底にたたき落としてしまったの。


 裏切りで壊れた親を見て、永遠の愛を求めてしまったのがあなた。

 裏切りで壊れた親を見て、永遠の愛を諦められたのが私。


 たった、それだけ。

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