第3話 リンドウ・ササキ
◇◇◇◇◇
カードガチャ最高レアUR!
ついにURカードの出番が来た!
リオは、ワクワクしながら震える手で虹色のURカードをタップした!
虹色に光り輝くエフェクトと共に、カードの表側が表示される。
まさにURって感じの演出だ!
UR:リンドウ・ササキ
カードの図柄はカッコいい女性の剣士が描かれていた。
女神:「おー!これはURの中でも当たり中の当たりだね!大当たり!
ジパングのサムライだよ!良いの引いたね!
羽織袴に黒髪を後ろで縛り、しかも二刀流!
まさにワビサビだよね!」
リオ:「え?このカードって……人ですか?」
女神:「うんうん。人だね。
リオの従者になるんだよ!
URだからね。ビックリした?」
リオ:「もうビックリを通り越してます……。
そんな凄いことがあるんですね。
でも、従者ってどんな人なのかなぁ?」
女神:「うんうん。気になるよね?
でも、それはあとのお楽しみね!
すごく美しくて、すごく強いと思うよ。
ああ、やっぱり、ガチャはいいねぇ。
リオがガチャする時は見てるからね。
お金を貯めていっぱい引くんだよ!」
リオ:「はい!ありがとうございます!
なんか、生きる希望が出てきました。」
女神:「うんうん。いいことだよ。
人生のリスタートだよ。
がんばって冒険者になるんだよ。
私の加護があるからね。期待してるよ。」
リオ:「はい!」
女神:「カードの使用は、ここ神界では出来ないからね。
人間界に降りたら、すぐに使用するんだよ。
リオが元いたところは危険だから、別の国の街の近くに戻しておくからね。
困ったことがあったら、聖ナスヴィー教会に行って私に祈るんだよ。わかった?」
リオ:「はい!ありがとうございます!」
女神:「じゃあ、リオ。いってらっしゃい!
これから良い人生を!」
◇◇◇◇◇
リオは、街道沿いの草原の中に戻っていた。
時間もまだ昼間と思われるくらい明るい。
あ!戻って来たんだ!
なんか、すごい体験をしたなぁ。
女神様。優しかったなぁ。
そうだ!早速、カードを使っちゃおう!
まずは、この生命豆にしよう。
カードを使用すると小さい豆になった。
それをかじって食べた。
ステータスを見ると最大生命力が10上がって、22になっていた。
うわ!すごいぞ!これはすごい!
こんな豆は聞いたことがない!
続けて戦闘豆と防御豆も食べてみた。
戦闘力と防御力がそれぞれ10ずつ上がった。ステータス上昇!
本当にレベルが上がらなくても、ステータスが上がるんだ!これはすごい!
リオは、これだけで興奮気味であった。
次に魔法のスクロールを使用するとスキルに魔法が追加された。
リオは、いきなりの2属性の魔法持ちに。
ちょっと、興奮が止まらない。
魔法が使えるのは、高レベルの冒険者か、よっぽどの金持ちだと相場は決まっている。
僕は魔法が使えるんだ!
ファイアボール!
確かに、リオの手の先から、火の玉が現れて前方に飛んでいく。
おー!やった!
ウォーターボール!
これも、リオの手の先から、水の玉が現れて前方に飛んでいった。
おー!すごい!ふふふ。
リオは、嬉しすぎて変な踊りを踊ってます!
やった!やった!葉っぱ隊!
あとは、これもいっちゃうか!?
金カードを使用し、神剣を取り出した。
リオは、普通の服装に豪華な剣を腰に差す。
まあ普通の服と言っても、貴族の服装なので、平民には見えないが……。
鞘から神剣を抜き、構えを取った。
シュパ!
へへへ。いい感じ!
シュパ!シュパ!
草むらで草を切っているだけだが、それでもリオは自分の剣を持てたことが嬉しかった。
剣術を習ったことのないリオでも、すぐに使いこなすことが出来た。ものすごく軽い。
ただ、これは神剣が優秀なことと加護を持ってるおかげなのだが……。
そして、ついにURカードを使用する時が来た!流石に人だけにちょっと不安ではあるが、それよりも期待の方が大きい。
よーし!お願いします!!
リオは、祈りを込めて虹色のカードを使用した!
そして、URカードが具現化して、これまたすごい豪華なエフェクトの中から一人の綺麗な女性が現れた。
リンドウ:「あなたが
私はリンドウ・ササキよ。
リンドウと呼んでいいわよ。
よろしく頼むわね。」
カードの図柄がそのまま人になった感じで、凛とした感じがカッコいい。
身長は高く、たぶん170cm近くはありそうだ。僕よりだいぶと高い。
リオ:「あ!リオ・ルナベルです。
リオと呼んでください。
よろしくお願いします。」
リンドウ:「リオね。大体のことは、ここに来る前に聞いて来たから把握しているわ。
私はサムライ。戦闘のことは任せてくれていいわよ。
リオは冒険者になりたいって聞いたんだけど、合ってる?」
リオ:「はい。合ってます!なりたいです!」
リンドウ:「うん、わかった。
じゃあ、鍛えないといけないわね。
それも私に任せなさい!
リオは弱そうだから鍛えがいがあるわ。」
リオ:「ありがとうございます。
リンドウさん。これから街に向かおうと思うんですけど、いいですか?」
リンドウ:「リンドウでいいわよ。
どうするかは、リオが決めていいわよ。」
リオ:「じゃあ、街に向かいます。どっちだろ?」
リンドウ:「まあ、街道沿いに行けば、どうにかなるんじゃない?」
リオ:「そうですね。ここがどこかもわからないですから。」
リオはリンドウと共に街道を進んだ。
現在のリオのステータスはこんな感じ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
リオ・ルナベル 13歳
レベル:1
最大生命力:22
最大魔法力:18
戦 闘 力:14
防 御 力:19
瞬 発 力:3
〈スキル〉
・火魔法系統
ファイアボールLV1
・水魔法系統
ウォーターボールLV1
・耐性系統
物理耐性LV3
魔法耐性LV1
精神耐性LV4
毒物耐性LV1
〈固有スキル〉
マイ・ガチャ
〈加護〉
女神ナスヴィーの使徒
〈従者〉
リンドウ・ササキ〈サムライ〉
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実は、女神ナスヴィーの計らいで、同じ大陸ではあるが、元いたドルアド帝国とは正反対の位置にある国にリオは転移していた。
後々、因縁のドルアド帝国には行くことになるのだが、それは先の話。
まずは、リオがこの異国で冒険者として成長していく姿を見てみたいと思う。
いろいろ事件はあったが、リオ13歳にしてリスタートの新しい人生が始まった!
◇◇◇◇◇
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