5
「ところで……札と同じってどういう意味だ?」
質問に対し、
「分かりやすく言うと……玉がお札の効力を持ってる……それを当てて解放させる……」
「お札で解放って、幽霊みたいなのを成仏させるのか?」
質問に対し、
そんな
「幽霊と言えば幽霊ですね」
ライトが
「ふぅん……」
その割りには途轍もなくリアルで気味が悪く、血の匂いまでも感じた。それ以前に自身に霊感があるとは思えないため、どこか腑に落ちない。
「それよりも学校、大丈夫なんですか?」
ライトは時計を指差して小首を傾げる。
時計は8時をとうに過ぎており、20分になろうとしていた。
「やばっ!普通に遅刻する!」
慌てて立ち上がると食べかけの皿をシンクまで持っていき、何処から取り出したのか眼鏡をかける。
ライトは食事を中断すると、立て掛けていた
そんなライトの後を、同じく食事を中断した
「取り敢えず、また食器頼む。後、洗濯も出来れば頼むな。それと
「私もここ……いる……」
「学校は?」
「私……学校行かない……」
学校に行かないことに疑問を感じたが、今は時間がないため深くは追求せず小さく溜め息を付いた。
「じゃあ、二階の花柄の札がかかった部屋使って良いから」
「ん……ありがと……」
次にライトへと視線を向けると呆れ気味に言葉を続けた。
「おまえも、隣の部屋使って良いからちゃんとベッドで寝た方がいいぞ」
「私は別にソファーでも、」
「ちゃんとベッドで寝ろ」
「……分かりました」
二人から理解を得ると、交互に見つめた後に玄関のドアを開け、急いで学校に向かった。
残り約135時間
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます