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 冷凍庫から魚の切り身を取り出すと電子レンジで解凍し、材料を入れられるように広げて作っておいたホイルに人参とごぼうをいれ魚の切り身を乗せると、チーズ等も乗せてホイルを閉じる。閉じたホイルをフライパンに乗せ、水を入れると火をつけた。

 その後は、ホウレン草のおひたしを電子レンジにいれてセットする。

 卵は砂糖を加えてかき混ぜると、卵焼き器に油をひいて作っていく。

 暫く待っているとキッチンから食欲をそそる匂いが立ち込めてきた。


「もう出来るから皿の準備しててくれ。箸は真ん中の棚の奥にあるから」


「わかりました」


 ライトは席を立ち棚に向かうと、言われた場所を見てみた。何本かが箸立てに立てられている。二人分の箸と皿、コップとコースターを机に綺麗に並べていくと、ときが小さく溜め息を漏らした。


「よし、できた。そっちは準備できてるか?」


 フライパンを抱えてときがキッチンから出てくると、ライトは小さく頷き鍋敷きを何処から取ってきたのか真ん中に敷いた。


「っと……ありがと。よく鍋敷きあるとこ分かったな」


 膨らんだホイルを大きなスプーンですくい皿にそっと乗せていく。卵焼きは切り分けると小さな平皿に乗せ、ホウレン草のおひたしは小皿に入れる。

 二人は席につくと手を合わせ朝食をとり始めた。

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